SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を理念とし国連に加盟する世界193か国が合意した17の目標、169のターゲットのことです。貧困等の途上国を中心とした社会課題の解決のみならず、気候変動等の先進国?途上国共通の社会課題の解決を含め、2030年までに達成すべき目標が設定されています。
SDGsは世界中の人がみんなで作った目標です。
SDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)を代表に、これまでは世界共通の目標というと、各国政府の高い立場にある人物や国連の専門家や大学の研究者等、一部の限られた人が議論して作っていました。
しかし、SDGsは違います。SDGsを作るときにはなるべく多くの人が参加できるようにオンライン上で議論できる工夫がされ、結果、1000万人以上が参加をすることが出来ました。そのため、多種多様な意見が出され、途上国だけではなく、先進国における課題も含まれるようになり、全世界で共有できる目標だけでも、17個のゴール、169個のターゲットにまで及ぶ数多くの目標が設定されることとなったのです。
SDGsのゴールは17個ありますが、全てのゴールを示したSDGsのロゴマークでは、17個を3段に分けて示されています。この3段、実は意味があります。1段目「No.1~6」は、前のMDGsから引き継いだ課題を中心に作られています。MDGsは途上国向けの目標だったので、貧困削減や安全な水へのアクセス等のテーマが中心となっていますが、先進国の課題も盛り込まれています。2段目「No.7~12」は、経済重視の社会が生み出した問題を中心に提示しています。3段目「No.13~17」は、環境問題や平和といった国境をまたいだ問題が提示されています。17個のゴール、一つ一つ覚えるのが大変でも、まずは3種類の課題があるという理解から入ると覚えやすいと思います。
SDGsは日本語で「持続可能な開発目標」と表現します。持続可能=これからずっと続けることができる、開発=発展する、目標=目指すこと、です。つまり、「これからずっと(私達全員が幸せになるための)発展を目指すこと」となります。私達全員が幸せになるためには、どうしたらよいのでしょうか?自分の幸せについてだけではなく、他の人たちの幸せや、動植物や自然?地球全体のことを考える必要があります。昔の人が「情けは人の為ならず」といったように、全てはつながっています。自分を中心とした半径3mの視野に加えて、地球規模の視野をあわせ持ちましょう。そうすれば、私たち全員が幸せになるためのヒントに気づくことができるでしょう。
SDGsを達成するためには、イノベーションが必要不可欠です。イノベーションとは何でしょうか?イノベーションとは世の中を変革するような新しい考えを生み出すことです。新しい考えは、既にある考えと既にある他の考えをかけ合わせることで生まれます。2020年1月に亡くなった世界的なイノベーションの権威であるハーバード大学のクリステンセン教授は、世界を変えてきたイノベーターに共通して備わってい