カメリアキッズ
空間情報プロジェクトでは継続的に公益財団法人野々市市情報文化振興財団(以下、主催者)と連携して「カメリアキッズ空間サイエンス編」を継続してきた。コロナ禍以前は関係する全研究室が各々子供達とのワークショップテーマを提供し、シリーズで実施していたが、コロナ禍以降は回数を絞って実施している。今年度は、昨年度と同様に1回のみ下川研究室が協力して実施することになり、以下のイベントを実施した。
2023カメリアキッズ ののいち再発見!パソコンで自分のお店をつくっちゃおう!
- 担当
建築学部 建築学科 4年生 8名 - 日時
令和 5年11月25日(土)13時20分~16時15分 - 会場
金沢工業大学扇が丘キャンパス2号館2?215室(環境シミュレーションラボ) - 対象
野々市市内小学3~6年生 6名(抽選により決定) - 体制
主催:公益財団法人野々市市情報文化振興財団
協力:金沢工業大学 建築学部 建築学科 下川研究室 - 活用技術
バーチャルツアーサービス(Matterport + CAPTUR 3D)
内容としては、子供達が楽しみながら北国街道[1]、喜多家住宅[2]、野々市市郷土資料館[3]など地域の歴史や街並みを知ることができる実写ベースのバーチャルツアーを研究室の学生が準備し(図1の内容は2022年度に、図2の内容は2023年度に作成)、前半ではそれを活用したクイズ巡りオリエンテーリングを実施し、後半ではバーチャルツアー内への3Dモデル配置による空間デザイン体験を実施した。イベント全体を通じて、研究室の学生と子供が二人1組のペアを組んで取り組んでもらった(図3)。前半のクイズ巡りオリエンテーリングは、北国街道バーチャルツアー内に用意した計23問のクイズ(通り沿い15問、喜多家内部8問)を探し周りながら、三択で回答していくものである。子供たちはペアの学生に手助けを受けながら喜多家内部や北国街道沿いのバーチャルツアーを探検し、クイズを探しては回答していった。結果発表では1位が満点、2位が20点、3位が19点と大変レベルが高く、盛り上がった。また、それら以外の参加者全員も含めてフォルテ側で用意された記念品が贈呈された。
後半の3Dモデル配置による空間デザイン体験は、バーチャルツアーサービスの3Dモデル配置機能を利用して、子供たちの自由な発想で郷土資料館内に空間づくりをしてもらうものである。利用したサービスには各種の家具や植物など住空間提案向けの3Dモデルが豊富なこともあり、子供達は思い思いの空間づくりに懸命に取り組んだ(図4)。30分程度の作業の後、子供達全員に各自が作った3D空間をプロジェクターで投影しながら発表してもらった(図5)。
終了後、オプションツアーとして、本学ライブラリセンター内に開設されたばかりの五十嵐威暢アーカイブ[4]の見学会を一部保護者を交えて実施した(図6、7)。五十嵐氏の様々な作品からどんなことが読み取れるか、どう感じるかなど、ざっくばらんな会話をしながら楽しい時間を過ごすことができた。本体の活動とは直接的な繋がりはないものの、終えてみて、デジタルなワークショップの後にリアルな作品鑑賞を行う流れは子供たちの感覚育成の観点で今後のワークショップ開発における新たな可能性を感じるものであった。
参考
[1] 野々市市生涯学習課 “北国街道と野々市” 野々市市ホームページ https://www.city.nonoichi.lg.jp/soshiki/37/2499.html (閲覧日2024-02-15)
[4] 金沢工業大学 “IGARASHI TAKENOBU Archive” 五十嵐威暢アーカイブホームページ https://igarashiarchive.jp/ (閲覧日2024-02-15)
連携企業?団体
- 公益財団法人 野々市市情報文化振興財団