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経営情報学科の藪内天貴さん(石原正彦研究室)が「経営情報学会関西支部 学生論文発表会」で優秀賞を受賞。日本プロ野球を題材に、最適打順を探る改良型モデルを提案

経営情報学科4年次の藪内天貴さん(石原正彦研究室)が、2月22日(土)に立命館大学いばらきキャンパスにて開催された「経営情報学会関西支部 学生論文発表会」でプロジェクトデザインⅢ(卒業研究)の成果を報告し、優秀賞を受賞しました。

藪内さんは「日本プロ野球における改良型D'Esopo-Lefkowitzモデルによる最適打順の探索」というテーマで発表を行いました。この研究は、大東文化大学白井研究室、大阪府立大学森田研究室との共同研究の成果となります。発表会では、大学院生と学部生の隔てなく審査された結果、薮内さんの研究成果に加えてプレゼン及び質疑応答が評価され、優秀賞を受賞しました。

本研究では、日本プロ野球における各球団の最適打順を探るため、従来のモンテカルロシミュレーション法によるD'Esopo-Lefkowitzモデルをより現実に反映するよう改良しました。開発した改良型モデルに日本プロ野球の各球団の選手成績を入力して得点をシミュレーションした結果、既存モデルよりも実際の平均得点に近い結果を再現することができました。この改良シミュレーションモデルを用いて日本プロ野球の打者の打順を全組み合わせ(36万通り)検討して高得点する最適打順を探索したところ、日本プロ野球界の常識「最強打者は4番の打順に配置」や最近注目される「2番バッター最強説」は必ずしも最適ではなく、むしろ最適打順はチームの打者たちの成績のバランスにより多様である可能性を見いだしました。その他にも改良型シミュレーションモデルの活用例を紹介した。なお、本研究は「情報?システム研究機構 統計数理研究所 医療健康データ科学研究センター」の支援により行いました。薮内さんは同研究所主催の日本プロ野球で発生するビッグデータを用いたデータ解析コンペティションに関心を持ち、同じ志を持つ大東文化大学及び大阪府立大学の研究室の仲間と共同研究に取り組み、学会ではその成果を報告しました。

【受賞者】藪内天貴さん

【受賞講演題目】日本プロ野球における改良型D'Esopo-Lefkowitzモデルによる最適打順の探索