文理の枠を超えたKITのリベラルアーツ教育

多彩な分野に触れ、理系?文系の枠を超えた幅広い知識を身につけ、
未来社会を築くイノベーションを起こす!

なぜ横断的な学びが必要なのか?

現代には科学技術だけでは解決できない問題が山積みです。
私たちが生きている社会の課題は複雑で曖昧です。それらの課題を解決するためには、どう解けば良いのかというwell-defined problemばかりでなく、何をどこまで解決するべきなのかというill-defined problemに向き合わなくてはなりません。そのようなill-defined problemに向き合うために、横断的に学び、総合知を目指す必要があります。

well-defined problem:問題の定式化と解決の方法や手順が明確

ill-defined problem:問題解決に至る条件や手順が不明確または存在しない

情報デザイン学部 学部長
武市祥司教授

情報デザイン学部が取り組む問題の一例として、「過疎化」があります。過疎化は一部の地域だけでなく現代社会が抱える問題です。大きな公共投資をおこなってその地域の活性化を目指すこともできますが、反対に過疎化が進む地域にたくさんの税金をつぎ込む必要があるのかという意見も都市部の住人からはでてくるかもしれません。全体像を考え将来どうなったら良いのか。いろいろな知識があればたくさんのアイデアが生まれ、最適な選択ができます。未来社会のグランドプランを描いてみてください。金沢工業大学では、たくさんの場で学びさまざまな人たちとの交流を通して経験を積み上げることができます。


「過疎」と紐づく様々な問題たち

働き手の減少/耕作農地放棄の増大/空き家問題/
害獣の増加/利便性の低下

これらの問題が深刻化するとさらなる人口減に繋がります…

一見単純そうな課題でも実際は様々な要素が絡んで、複雑に影響し合っていることが多い現代。
さらに、関係者が多様化し、意思決定の困難さが増しています。
今求められているのは、問題の本質を理解し、多くの人をまきこみながら物事をより良い方向へ導く人材です。そこでKITは、文系理系の枠を超えた総合知を育むための学びを提供しています。

KITのリベラルアーツ系科目
=将来にわたり自分の拠りどころとなる=

KITでは、人文?社会科学から自然科学までの教養基礎を文理横断的に学ぶことに加え、異分野の専門科目や自身の学ぶ専門科目をより深く学ぶことを推奨しています。そのために用意されているのが、社会や文化、芸術、倫理、歴史など、幅広い視野を持つための学びを提供する科目群「リベラルアーツ系科目」です。学生は専門的な技術や知識を学ぶことに加え、リベラルアーツ系科目を通じて様々な場面で多面的により深く考える能力を身につけることができます。学生の志向によって自由に選択ができ、卒業までに12単位以上を修得する必要があります。

KITリベラルアーツ系科目はこちらから

「専門分野×〇〇〇」

ものづくりの答えは一つじゃない

履修した科目:科学技術と社会/企業の組織と戦略/韓国語入門/芸術へのアプローチ

航空宇宙工学科4年
鉄矢大鷹

(大学院に進み、将来は航空機の製造メーカーで働きたい)

小さいころからものづくりが大好きでした。KITのリベラルアーツ系科目は、私にものづくりの先に何を見据えるべきか気づかせてくれました。

【科学技術と社会】

科学?技術のかかわりを歴史的観点から学びます。アリストテレスやプラトンから始まって現代にいたるまで科学?技術がいかに社会に影響を与え、社会の価値観が変わる中でこれからの私たちに求められることは何かを考えます。答えは一つではなく、物事を多角的にとらえることがより良い社会を築くためには大切だということに気づきました。

【企業の組織と戦略】

この授業では、企業戦略の学習に加え、毎回グループディスカッションとプレゼンテーションが行われます。航空業界は多くが分業のため、初対面の人と短時間で成果を出す力が求められるそうです。この授業を通してそのためのコミュニケーション能力を磨くことができました。

【韓国語入門】

ものづくりにはより多くのアイデアが求められると感じ、知識を広げることが常々重要だと思っていたので英語以外の言語を学ぼうと思いました。授業は韓国の先生が担当し、韓国語だけでなく、文化や教育システムについても学びが広がりました。

【芸術へのアプローチ】

3年生になり、余裕ができたので未知の分野に挑戦し、ダ?ヴィンチからはじまり西洋の考えや宗教へ学びが広がりました。先生は芸術を通じて社会とのつながりを大切にし、絵の構図を観察したことで視点が大きく変わったと実感。絵の詳細な観察を通じて、社会で必要な正確な報告力を養いました。

多様な学びが未来の私を導く

履修した科目:Global PD/グローバル社会(アジア)/日本文学の世界/数理特別科目(ケミストリー)

心理科学科3年
浅野いちご

(大学院に進み、心理カウンセラーを目指す)

自分のゴールに直接関係がないように見える科目でも興味から学んだことは、どこかで必ず役立つ瞬間が訪れると思います。

【Global PD】

この授業は英語で行われます。ベトナムの提携校の学生とZOOMでつながり、社会課題を解決するプロジェクトに取り組みました。多様な背景を持つメンバーとの協力を通じて、コミュニケーションの重要性を実感しただけでなく、新たな視点や気づきを得ることができました。

【グローバル社会(アジア)】

両親が英語を学んでいたため、幼少期から英語は身近な言葉でした。KITに入学し、留学生が母国語に加え、英語や日本語など三カ国語以上を話す姿に驚きました。言語学習には文化との関わりが重要だと感じ、この科目を選びました。

【日本文学の世界】

『古事記』や『日本書記』から近現代文学を学びます。小説を要約する課題では、『たけくらべ』を選び8コマ漫画にしました。日本のことを深く知ることによって海外の国との違いを学ぶことができました。

【数理特別科目(ケミストリー)】

心理学の研究では、多くのデータを扱い、その差異や共通性を分析することが重要です。そのため、統計学やデータ分析における様々な尺度の理解が不可欠です。化学の知識は、データの分析方法や尺度への理解を深めるのに大いに役立ちました。

ピックアップ授業

「プロジェクト?ベースド?リベラルアーツI」(ミライバ)

「ミライバ」は、人文?社会?科学技術に関する複数の美術館?博物館での対話型鑑賞を基にリベラルアーツを学ぶ科目です。アート型の問題解決能力の向上を目指し、博物館学習に加え、2024年度は、自身が生活する地域全体の教養の涵養をテーマとした学生主体のプロジェクトを遂行しました。

KITの施設、五十嵐威暢アーカイブで対話型鑑賞を行った時の様子

国立工芸館にて鑑賞ワークショップ「タッチ&トーク」に参加した様子

授業の詳細はこちらから

/kitnews/2025/0205_miraiba.html

「こころのはたらき」

『こころのはたらき』は、心理学における基礎的知識や概念を学ぶことを通して、学生が自己理解?他者理解?人間理解を深め、自身の生活や研究にその学びを活かし、より充実した人生(ウェルビーイング)の実現を目指す科目です。授業では、学生たちが主体的に心理学の知見を活用した多様なワークに取り組み、単に知識を得るだけでなく、自分自身、他者、そして社会全体よりよくしていくための資質?能力を育む姿が見られます。

ロボティクス学科4年
大澤慎太郎

以前から心理学に興味がありました。自分自身と他者を良い状態(ウェルビーイング)に持っていくためにはどうすれば良いかを学びました。人間を満たされた状態にするロボットに必要なことは何かを考えるきっかけになりました。

授業以外にも学びの場が充実!

キャンパスには、様々な学びの場があります。学生は空きコマに施設を利用したり、各施設が企画するイベントや展覧会を訪れることで、自身の関心を深めることができます。各施設にはそれぞれの専門家が在籍し、授業との連携もあります。

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