カリキュラムガイド 一覧
[3] 大学院のカリキュラム
工学研究科 > 建築学専攻
教育目標
建築学の広範な領域に関する知識を修得するとともに、建築学における主要領域である設計?意匠、都市?地域計画、空間構築、構造、環境?設備の中から、いずれかにおける高度な専門 的知識を深め、人間社会と密接な関係を持つ建築学において、さまざまな視点から問題解決に適切に対処でき、社会の発展に貢献できる高度な建築技術者および研究者を育成する。
- 建築学の広範な領域(設計?意匠、都市?地域計画、空間構築、構造、環境?設備)の知識を横断的に修得することにより、さまざまな視点から総合的に建築を分析し、考察する基礎的能力を身につけることができる。
- 建築学の専門化された分野のいずれかにおける高度な専門的知識や技術を深めることにより、建築界の発展に貢献できる高度な技術者および研究者となるための専門的能力を高めることができる。
- 広範な領域の知識の修得と専門分野の研究を同時に行うことにより、建築学の全体像が理解できるバランスの取れたスペシャリストとして、さまざまな視点から問題解決に適切に対処できる総合的能力を養うことができる。
- 各授業での学習?研究成果の発表を、論理的かつ魅力的に行う努力を続けることにより、社会で求められるコミュニケーション能力とプレゼンテーション能力を高めることができる。
- 建築に関わるさまざまな知識や技術を総合化し、専門領域の異なる技術者とのコラボレーションで建築をつくり上げる能力を身につけるとともに、建築技術者の職能とその社会的使命を理解することができる。
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博士前期課程(修士課程)
専修科目 科目概要
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建築設計?意匠研究(修士設計)
建築設計に際し、社会的条件や立地環境、建築機能の分析を行い、理念、プログラム、空間、形態を有する建築として創造できる能力を育成する。また、過去から現代までの建築家の設計理論や設計手法?歴史的背景などを考察し、理解する能力を養成するとともに、建築系高度専門技術者として幅広い領域で活躍できる実践力を育む。
目標●建築設計に関わる諸条件を分析し、導き出した設計コンセプトを空間や形態に発展させた優れた建築を計画することができる。また、設計理論や設計手法?歴史的背景の研究を深めることにより、建築系高度専門技術者として実務的活動ができる。 -
建築設計?意匠研究(修士論文)
世界の近代?現代建築、歴史的建築、ヴァナキュラー建築を対象とした建築作品の建築史的および建築論的、研究を行う。このことにより、建築作品全般の成立の歴史的、文化的、設計論的コンテキストを理解し、建築学およびその関連分野に展開できる問題解決能力を身につけ、建築専門分野における高度技術者としての実践的能力を養う。
目標●建築デザインの発想と展開?具体化?設計のプロセスの建築史的、建築論的理解を深めることによって、建築学関連分野に展開できる実践的能力を身につけ、実務的活動が行える。 -
都市?地域計画研究
地域固有の発展経緯をもつ都市とその居住地を対象として、歴史的背景を含めた構成体系とその成立要因等について、具体的な資料や調査を基に、現在から将来にかけて都市?地域社会が抱える問題と課題を予測しつつ、独自性のある研究を行う。そして、これらの研究活動をとおして、都市?地域計画および地域連携の関連分野に貢献し、かつ国際的にも展開できる学術的能力を身に付けると共に、専門分野において研究活動が推進できる高い能力を養う。
目標●都市?地域計画に関する専門的な調査および分析能力を身に付けることができる。都市?地域計画に関する課題に対して研究テーマを設定し、研究活動を推進することができる。都市?地域計画の関連分野に貢献し得る学術的能力を身に付けることができる。 -
空間構築研究
建築空間の設計?施工?維持管理を効率的に進めるため、構成する材料?構法を開発し組織化を図るサステナブル建築の構築能力を養成するとともに、建築系高度専門技術者として幅広い領域で活躍できる実践力を育む。
目標●建築空間の設計、施工、維持管理を合理的に進めるため、材料や構法の開発や、組織化をするなど、建築系高度専門技術者として実務的活動ができる。 -
建築構造研究
建築構造の専門技術者として必要な専門基礎知識の修得に加えて、解析?設計能力および開発?研究能力を育成するとともに、建築系高度専門技術者として幅広い領域で活躍できる実践力を育む。
目標●建築構造に関する専門基礎知識を修得し、建築構造分野の課題に対する研究開発や構造設計を行うなど、豊かな人間力を持つ建築系高度専門技術者として実務的活動ができる。 -
建築環境?設備研究
建築?都市の居住環境設計に必要な環境?設備分野の専門的な知識と技術を授け、環境?設備分野の課題解決のための研 究開発能力と環境設計能力を養う。さらに研究で得た成果を社会に提案できる能力を育成し、建築系高度専門技術者として幅広い領域で活躍できる実践力を育む。
目標●建築環境?設備学に関する大学院レベルの広範な専門知識を身につけ、建築環境?設備分野の課題に対する研究開発や環境設計を行って、新しい時代の建築?都市を社会に提案する建築系高度専門技術者として実務的活動ができる。
関係科目 科目概要
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都市?空間デザイン特論
都市空間に関する理解と感性を身につけることで、質の高い建築のデザインや計画、地域計画の立案ができるようになる。これを意識して、自ら積極的に都市に出向き、都市における実地調査や文献調査を行い、計画の与条件や計画要素として整理できるよう努める。これに加えて、学部までに修得した建築計画の知識を応用し、より質の高い適正な計画提案ができるよう研鑽を積んでほしい。
目標●建築と都市の関係と責任、都市景観、都市空間の保全、都市デザイン、ランドスケープデザインなどについて理解する。これらの知識に基づき、建築計画および地域計画における適正な計画立案ができる能力を身につける。 -
建築情報特論
本科目ではBIMに関する技術の1つとしてソーシャルVRを学ぶ。ソーシャルVRとは1つの仮想空間に多人数がリモートで同時にアクセスし、アバター操作を通じて自由に移動?ジェスチャー?会話ができる技術である。VRヘッドセットを装着すればリアルスケールの空間体験やコミュニケーションも可能である。演習ではソーシャルVR空間を履修者自らがデザイン?制作し、仮想空間の特性に応じたコミュニケーションやディスカッションを行う。また、それらの演習を通して、同技術の可能性や課題について議論し、知見を深める。
目標●地理的な制約や物理空間の制約を超えたデジタルならではの空間体験型コミュニケーションの実現?利用方法の実態およびそれに基づく今後の可能性や課題について考えることを目標とする。 -
建築生産特論
日本の建築生産は、他国には見られない巨大さと多様さを持っている。本科目では、住宅生産に着目することによって、こうした産業的特色が形成された過程を理解すると共に、日本のハウジングに関する今日的課題を理解する。具体的には、前半のパート(1~8回)で、19世紀中頃から1980年代までの建築生産上の主要な取り組みを講義する。後半のパートでは、1990年代から今日までに浮上したハウジングの課題を講義する。
目標●建築の工業化の進展を説明できる。建築生産社会の変容を説明できる。建築再生の要点を説明できる。ハウジングの今日的課題を説明できる。 -
建築意匠特論
時代を超えて継承されてきた建築意匠にどのようなものがあるかを調べ、継承されている共通の意匠テーマを有する歴史的建築と現代建築を選定する。次にこの両建築を比較分析し、時代を超えて現在も人々に感銘を与え続けている魅力の要因とは何かについて考察し、その成果を写真や図面を使った資料にまとめて発表し、質疑や討議を行う。
目標●歴史的名建築に内在する普遍的価値について考察し、その特質が生かされている現代建築の事例を調べることで、時代を超えた二つの建築を計画設計?空間構成?建築意匠等の視点で比較分析?考察する能力を身に付ける。また、時間(歴史)に耐えるデザインとは何かを考えながら設計を進める素養を身に付ける。 -
建築史特論
歴史的建造物や伝統的な町並みを取り上げ、建築意匠、計画、構造、技術などの面から評価し、その価値と歴史的な位置づけを明らかにする。こうした建築が歴史的にどのような役割を果たし、現在に至るまでどのような過程を経てきたのか、文化財保護制度などの社会的な仕組みを踏まえ、今後どのように受け継いでいくべきかを検討する。
目標●時代を超えて受け継がれる建築を取り上げ、それらが持つ普遍的な特質や魅力について分析?考察し、いかに後世に伝えていくか、その制度や方法、技術を理論的側面及び技術的側面の両面から学び、後の世代に対する社会的責務を果たす能力を修得する。 -
建築再生特論
本授業は大きく二つのパートに分かれ構成されている。前半は、座学が中心であり、リノベーションの基本的概念を学ぶとともに建築物の評価の手法について学ぶ。また、各種建築における企画から設計に至る考え方とそのプロセスにおいても詳しく解説を行う。後半は、少数のグループに分かれ、身近な既存建築物を題材

