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低コストで高効率の新型太陽電池を開発
南、宮田両教授の研究グループ
金沢工業大学電気電子工学科の南内嗣教授、宮田俊弘教授の研究グループは、このたび新型の高効率Cu2O(亜酸化銅)系太陽電池を開発しました。
従来のシリコン系太陽電池に比べ極めて低コストで製造できるほか、米国の研究グループが1982年に報告したCu2O と銅箔を組み合わせて作製した太陽電池で達成された最高変換効率約1.5%を2倍以上の3.26%にまで高めることに成功しており、30年近くにわたって超えることができなかった最高変換効率を飛躍的に改善しました。
当研究成果は5月23日、応用物理学会の学術誌(APEX)の電子版で世界に発信されました。
南、宮田両教授の研究グループは、作成条件や材料の組み合わせを最適化することにより、現在実用化されているアモルファスシリコン薄膜太陽電池を凌駕する5~10%程度まで変換効率を向上させることを目指して研究開発を進めています。
主原料が極めて安価で且つ地殻埋蔵量も豊富、人体にも無害な亜鉛や銅であり、加えて希少金属(レアアース)を一切使用しないことから、低コストで且つ安定供給が可能な環境にやさしい次世代太陽電池として、飛躍的な普及が期待されています。
【南 内嗣教授】(教員録より)
http://www.kanazawa-it.ac.jp/kyouinroku/a/GJACF.html
【宮田 俊弘教授】(教員録より)
http://www.kanazawa-it.ac.jp/kyouinroku/a/JDABH.html