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心理情報学科の学生がほうじ茶のリラックス効果を「サイエンス?インカレ」で発表
心理情報学科の学生3名が「加賀棒茶の香気成分とリラックス効果」というテーマで、3月2日(土)と3日(日)に幕張メッセ国際会議場で開催される文部科学省主催の「第2回サイエンス?インカレ」で研究成果を発表します。
発表するのは渡辺俊介さん(心理情報学科3年)と中村真梨香さん(心理情報学科3年)、宮坂彰さん(心理情報学科1年)の3名。
「サイエンス?インカレ」は文部科学省が全国の理系学生に自主研究を発表する場を設け、創造性豊かな科学技術人材を育成することを目的に2012年から開催している科学分野の”インカレ”です。
お茶は私たちにとって最も身近な飲み物ですが、お茶に含まれる成分が人体に及ぼす具体的な効果については解明されていないことが多く、研究も少ないのが現状です。
3名は、お茶を飲むとホッとするという行動から、お茶には人をリラックスさせる効果があるのではないかと考え、お茶に含まれる香気成分が人間にどのような効果をもたらすかについて、化学的?心理学的側面から調べました。
金沢工業大学感動デザイン工学研究所で発汗計と心電計を使用して実験を実施し、石川県工業試験場の協力を得てガスクロマトグラフ質量分析計で分析したほうじ茶の香気成分と茶を飲んだ時の交感神経、副交感神経、発汗量との相関を求めた結果、3名はほうじ茶に含まれる香気成分の中でも、フルフラール(はちみつのような甘い香り)と、香ばしさを引き立てる酸化物(脂肪臭、揚げ臭)がリラックス効果をもたらしていることを突き止めました。
この研究成果は、現代社会におけるストレス軽減にお茶が役立つことを化学的?心理学的側面から裏付けた初めての試みで、より付加価値の高いお茶の開発に結びつくものとして期待されています。