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金沢工大に世界的な炭素繊維新素材開発拠点を設置
―文部科学省「国際科学イノベーション拠点」に選定される
文部科学省は平成25年3月7日、「地域資源等を活用した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」の採択結果を発表し、石川県と金沢工業大学、金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学の3大学、東レ、コマツ産機、大和ハウス工業により共同提案された「次世代複合材料研究開発センター」(仮称)が「国際科学イノベーション拠点」として選定されました。
当整備事業は、わが国が国際的な競争の中で生き残り、経済再生を果たしていく上で、革新的なイノベーションを連続的に生み出していくことが必要との考えから、文部科学省が革新的課題の研究開発に異分野融合体制で取り組む「場」を「国際科学イノベーション拠点」として全国15か所で整備するものです。
このたび選定された「次世代複合材料研究開発センター」(仮称)は金沢工業大学やつかほリサーチキャンパス内に建設され、東京大学や神戸大学なども参画したAll JAPAN体制で、炭素繊維新素材の実用化を目指します。
炭素繊維複合材料は軽くて強いため、航空機で使用すると燃費が飛躍的に向上するなど、金属に代わる材料として期待されていますが、その原料となる炭素繊維や樹脂は資源の枯渇が懸念されている化石燃料から製造されており、その製造工程においても、多大なエネルギーを消費しているため、製造工程には、環境負荷を低減する余地があります。さらに、価格面での問題から、現在は、航空機などへの限定的な用途に留まっています。
センターでは、化石燃料の代わりに、樹木や竹、草木などの天然資源由来の原料から安価で高機能な「次世代複合材料」を創出し、低エネルギー消費でCO2削減に貢献する次世代自動車やクリーンなエネルギーを供給する風力発電、高齢者の暮らしを手助けするロボットスーツや生体適合性を持ち合わせた人工関節、災害に強く長寿命な社会インフラ(橋梁や道路、トンネル)や超大型構造物などへ展開する世界的なイノベーション拠点を目指します。