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KITハッカソン開催。北陸新幹線開業後の金沢がテーマ
KITハッカソンvol.2が金沢工業大学扇が丘キャンパス12号館、アントレプレナーズラボで3月19日(木)から22日(日)まで開催されました。
ハッカソンとはプログラミングを意味する「ハッキング」と「マラソン」を組み合わせた造語です。チームで数日間という短期間で斬新なアプリを作り上げるコンテストで、東京ではよく行われていますが、地方の大学が開催する例はあまりありません。
今回のテーマは「シンカンセン?カイツウ?ソシテ」。北陸新幹線開業後の金沢がテーマです。
春休みと週末は連休という開催期間にもかかわらず、学生が約40名、教員5名、一般からも6名が参加しました。
第1日目の3月19日は5名の講師による基調講演?技術講演の後、14時からアイデアソンが*行われました。北陸新幹線開業後の金沢は何が問題で、何を解決するべきなのか、ブレーンストーミングを行い、人気のあったアイデアをもとに9チームが編成されました。(*アイデアソンは「アイデア」と「マラソン」を組み合わせた造語)
第2日目の3月20日(金)は日本マイクロソフト株式会社の太田寛氏によるIoT(Internet of Things モノのインターネット)& Azureハンズオンセミナーが行われ、ハッカソンがスタートしました。
[ハッカソンの模様]
最終日の審査会にむけて各チームは外食をする時間も惜しんで独創的なアプリ開発に取り組んでいました。中には徹夜して取り組んだチームもあったようで、学生たちからは「食事を忘れるぐらい熱中した」「本当に楽しかった」という声が聞かれました。
成果発表を兼ねた審査会は3月22日(日)15時から行われました。
チーム「Hackanazawa」は自分の位置情報から5km圏内の観光地画像を取得できる
SpotSearchをつくりました。表示された画像をいいなと思ってタップすれば、その場所までルート検索をしてくれるサイトです。
チーム「DMM.ep」は金沢でのITの勉強会を増やしたいという思いから市内の場所探しができ、仮押えもできる「会場とりまっし」をつくりました。
チーム「トイレの神様」はKITのトイレの改善をテーマに取り組みました。トイレを流さずドアの鍵を開けると警告が鳴るシステムと、トイレが詰まった場合にスマートフォンに「トイレが大変なことになっています」という警告メッセージが届く実演を行い、Code for Kanazawa特別賞を受賞しました。
「金沢ええやん素敵やん」はAzureを使いレンタサイクルの空き具合がわかるwebアプリを提案しました。
チーム「バスい~くん」は目的地から最寄りのバス停が検索できる「バスい~く」を作りました。従来のアプリと異なり乗り換えも表示されるものです。また「Ingress」のようなユーザー参加型の陣取りゲームを作り、ユーザーがゲームを通して楽しみながらバス停情報を入れていく仕組みも提案しました。観光客だけでなく住民も使えるところが評価され、自治体特別賞を受賞しました。
チーム「ポジティブライン」は町のお祭りのような小さなイベントへの参加者を増やす試みとして、イベント参加者同士がブルートゥースでつながる「ときめき金澤」というツールを提案しました。
「Teamカサダス」は金沢は観光地なのに雨が多い問題の解決策として、雨の日だから観光が楽しめる「傘のウエアラブル」を試作し実演しました。傘は暗いところではLEDが光り、これが大勢使われればプロジェクションマッピングになることや、雨の日の人々の行き先がわかり、雨の日だからできるものがあると提案し、最優秀賞を受賞しました。
チーム「ぞうさん」は通勤?通学がもっと楽しくなる「チャリスルー」を提案しました。自転車同士がすれ違うと同じアプリを持つ者同士が通信でプロフィールを交換でき、互いの趣味がわかるというものです。
チーム「キルコレ」は旅先の気温や気候にあわせた最適な服装を提案するwebアプリ「カナザワキルコレ」を作り、マイクロソフト特別賞を受賞しました。
次回のKITハッカソンは2015年9月を予定しています。