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建築学専攻1年の大音師洋実さんと建築学科4年の富樫秋平さんが、国際会議ISAIA2018で「Excellent Research Award」を受賞。金沢市の「都市環境気候図」の作成?検証、蒸発冷却舗装システムのヒートアイランド緩和度合いの研究が評価
2018年10月に韓国で開催された国際会議ISAIA2018(The 12th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia)において、大学院工学研究科博士前期課程?建築学専攻1年(円井研究室)の大音師洋実さんと、環境?建築学部建築学科4年(同)の富樫秋平さんがポスター発表を行い、2人とも「Excellent Research Award」を受賞しました。
ISAIA(アジア建築交流国際シンポジウム)は、日本建築学会、大韓建築学会、中国建築学会が共催して2年ごとに持ち回りで開催している国際シンポジウムです。始まりは1986年に日本建築学会が創立100周年記念事業のひとつとして開催した「アジア圏建築交流国際シンポジウム」で、日中韓の建築学会の間で2年ごとに各学会持ち回りで国際シンポジウムが開かれています。
ISAIA2018には、口頭発表、ポスター発表、若手建築家デザインの3部門があります。ポスター部門では発表件数133件に対し、大音師さん、富樫さんの発表を含む8件が受賞しました。
大音師洋実さんの発表
著者:Hiromi Otoshi, Kazuya Tsuji, Motofumi Marui
タイトル:Study on the Utilization of Urban Environmental Climate Maps Focusing on the Heat Island Factors – Workshop for Environmentally-conscious Urban Planning in the Kanazawa City Area -
内容:環境に配慮した都市計画?建築設計の支援に向けて、金沢市を対象に、実測データや行政の公開データをもとに気候や環境の情報を整理、可視化した「都市環境気候図」を作成した。また、まちづくりの主体となる専門家を中心としたワークショップを行い、作成した都市環境気候図の有効性と改善点を把握した。
富樫秋平さんの発表
著者:Shuhei Togashi, Takuya Susuki, Motofumi Marui
タイトル:Which is More Effective to Mitigate Heat Island, Water Retentive Pavements or Highly Retentive Pavements? - Proposal of an Analysis Method to Calculate Pavement Surface Temperature Considering Rainfall -
内容:貯水型の保水性舗装「蒸発冷却舗装システム」において、降雨の量?頻度を含む気象データにより貯水量と表面濡れ状態を求め表面温度を算出する解析手法を提案した上で、東京の夏期を対象に、蒸発冷却舗装システムと遮熱性舗装のヒートアイランド緩和度合いを評価した。結果として、少雨で日射量が大きい月では遮熱性舗装、それ以外(対象とした夏期9ヶ月中8ヶ月)では蒸発冷却舗装システムの方がよりヒートアイランド緩和度合いが大きい傾向にあった。
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