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交差点や通学路にAIセンサーユニットを設置し、交通トラブルに繋がる複合要因を解析。金沢工業大学AIラボが金沢市の事業で実証実験へ
金沢工業大学AIラボ(所長:威廉希尔中文网站情報工学科 中沢実教授)では、このたび交差点や通学路における市民の安全安心をテーマとしたAIセンサーシステムの実証実験に産学連携で取り組むことになりました。2019年度「金沢市市民生活AI技術等促進事業」(事業期間1年)の選定を受けて行うもので、本年9月より準備を進め、2020年1月から3月に金沢市内数カ所での実証実験を行う予定です。
本取組の社会的意義
近年、暴走運転による事故、高齢者による運転ミスや自転車のマナー、歩行者自身の信号無視などによるトラブルが頻発しています。特に戦災のなかった金沢市の場合、幅が狭い道路や一方通行が多く、他市よりも交通事情は多様かつ複雑なものになっています。交差点や通学路にはスクールサポート隊による見守りが行われていますが、高齢化や恒常的な人手不足が課題となっています。
本取組では交差点や通学路に画像認識と音認識に関する各種機能を有するAIセンサーユニットを新たに構築し設置します。当ユニットは、個人のプライバシーに配慮して画像を残すことなく、車の場合は車種、車色、移動速度と移動方向を、そして人の場合は年齢推定、性別推定、移動速度、方向を記録するほか、音声装置付き信号音やブレーキ音、子供の声やエンジン音など、交差点や通学路上で起こりうるさまざまな音情報や交通量も高精度で把握することを可能としています。蓄積されたデータは、金沢市のオープンデータとして、誰でも利用可能な状態で公開すると共に、本データを用いてAIが高効率?高精度に学習し、どのような時間帯で、どのような環境の時に、何が原因で危険が生じているのか解析することで、安心安全な市民生活の実現につなげます。
AIラボ所長の中沢教授は「安心安全な通学路の実現に加え、認知症等による徘徊者の早期発見や安全確認にも活用できます。この取組が国内にける金沢発のトライアルモデルになれば」と語っています。