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机上を移動してゴミを回収、ゴミステーションに捨てに行ってくれる”Garbage Collecter”が最優秀賞、3月に東京で行われる受賞作品展示会に進出。革新的でユニークなIoT作品を作り出す総務省主催のハッカソン「WEBxIoTメイカーズチャレンジ in 石川」で
革新的でユニークなIoT作品を作り出す総務省主催のハッカソン「WEBxIoTメイカーズチャレンジ in 石川」が12月7日(日)金沢工業大学扇が丘キャンパス アントレプレナーズラボで行われ、渡辺魁さん(金沢工業大学情報工学科2年)、塩浜健さん(金沢工業大学大学院情報工学専攻博士前期課程1年)、岡野昭伍さん(金沢工業大学大学院機械工学専攻博士前期課程1年)、永原瑛士さん(石川高専機械工学科2年)の4名からなるチームが考案した”Garbage Collecter”が最優秀作品に選ばれました。当イベントは全国11地域で行われているもので、各地域の最優秀賞受賞チームは3月に東京で行われる受賞作品展示会に招待されます。
*IoT:Internet of Things。センサーなどモノ同士が結びつくインターネット
「WEBxIoTメイカーズチャレンジ 」は学生や若手エンジニアを対象に総務省などが主催するIoTシステム開発のスキルアップイベントです。IoT や無線通信に関する知識を学び、Raspberry Pi などの小型ボードコンピューターを使って、Web 技術でセンサーやモーターなど、ハードウェアを制御する方法を実践する「ハンズオン講習会」と、実際に作品を制作する「ハッカソン」という2つのプログラムで構成されています。
*ハッカソン:短時間でアイデアをプログラミングなどで具体化する開発イベント
ハンズオン講習会は11月9日?10日の2日間にわたり、金沢工業大学、金沢大学、国際高専、石川高専の学生および社会人が参加して行われ、”M5Stack”でセンサーを利用したデータの取得や,サーボモーターやフルカラーLED等を利用した出力、M5StackとWebとの連携について学びました。また、アイデアソンとチームフォーミングも実施され、6つのチームが出来上がりました。
*アイデアソン:短時間でアイデアを出し合い、ブラッシュアップすること
*M5Stack:TFTカラーディスプレイ、microSDカードスロット、スピーカーを備えた開発モジュール。Wi-FiおよびBluetooth通信を扱え、Arduino環境での開発が可能。
その後,約1ヶ月の準備期間を経て,学習成果として実際にIoTデバイスを用いた作品を製作するハッカソン体験が12月7日(日)に行われました。
最優秀作品に選ばれた”Garbage Collecter”は、天井にあるカメラの情報をもとにルートを決定し、障害物を避けながら机上を移動してゴミを回収しに来てくれるというゴミ収集ロボット。紙コップに入ったゴミはゴミステーションに捨てに行くという優れものです。カメラ画像からグリッドを作成してゴミ箱の位置認識や障害物を認識。さらにグリッドを迷路に見立てて最短経路を探索します。ハードウェア は部屋の倉庫にあったタイヤを使用し、ボール盤やレーザーカッター、旋盤などを駆使して作り上げました。
メンバーは今後の展望として「フタの開閉機能の追加やユーザーのジェスチャーを検出して自動でロボットが来てくれる実装もできたら」としています。