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大学院の松本麗園さんが図学会中部支部学会発表で奨励賞を受賞。金澤月見光路でデザイン制作した空間オブジェなどについて学術的に整理?発表
大学院工学研究科建築学専攻博士前期課程1年(川﨑研究室)の松本麗園さんが、令和元年12月15日に金沢工業大学で開催された日本図学会中部支部秋季例会において、学生発表の最優秀者に授与される奨励賞を受賞しました。
タイトルは「円形デザインによる空間づくり」で、2018年10月に金沢21世紀美術館に制作?設置した空間オブジェや、2019年9月に制作?設置したJR金沢駅観光案内所の情報ブースを事例として、その幾何学的特徴や空間性、機能性について学術的に整理し、発表?解説しました。
金沢21世紀美術館に設置した空間オブジェ(図1)は、円形を構成する箱型の部分ユニットを立体的に組み合わせ、芝生広場に柔らかな空間領域を生み出しました。空間の構成は平面?断面的な流れを作りながら、芝生広場にある樹木や園路を取り込み、空間性の異なるいくつもの小領域を作り出しました。その中で、来場者の多様なアクティビティが創出されました。
JR金沢駅に設置された情報ブース(図2)は、これまでの金澤月見光路のデザインをPRする空間です。このブースも円形を構成する部分ユニットを柔軟に組み合わせるかたちで空間構成しています。この部分ユニットは自在に引き出し展開できる立体棚の機能を内包させ、パネルやパンフレット、模型などの展示物をフリーにレイアウトできる機能を持たせています。
これらのデザインは、金澤月見光路プロジェクトの一環としてデザイン制作?設置したものであり、イベント会期中には多くの来場者がこの空間オブジェや情報ブースを楽しみました。金沢工業大学の地域?官学連携プロジェクトで提案されたアイデアが、日本図学会の研究発表会でも高く評価されるかたちとなりました。