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数百~数千人規模でのSDGs教育支援が可能に。 ゲーミフィケーション教材の開発を産学連携で開始。
金沢工業大学SDGs推進センター(所長:平本督太郎 金沢工業大学経営情報学科准教授)ではこのたび、Googleが提供するクラウドツール「Google Workspace™」を活用した企業や教育機関のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する株式会社ストリートスマート(大阪府大阪市、代表取締役:松林大輔)と、教育機関や企業、自治体向けSDGsゲーミフィケーション教材の開発とワークショップを手掛ける株式会社LODU(石川県野々市市、代表取締役社長:島田高行)と連携し、SDGsゲーミフィケーション教材のファシリテーターを行う小学校、中学校、高等学校の教員向け支援教材の共同開発を2022年2月から開始しました。
これまで金沢工業大学では個別対応もしくは数十人規模でのワークショップを通じてSDGs教育の支援を進めてきましたが、小学校、中学校、高等学校におけるSDGs教育の必修化に伴い、その支援を全国に広く展開するには限界がありました。
このたび三者で開発する支援教材は数百~数千人規模の教員を想定したもので、小学校、中学校、高等学校におけるSDGs教育のいっそうの充実が図れるものと期待されています。
本取り組みの経緯
金沢工業大学では学生プロジェクトであるSDGs Global Youth Innovators が主体となり、SDGsゲーミフィケーション教材として2018年に「THE SDGs アクションカードゲーム『X(クロス)』」を開発。教育機関や企業、自治体を対象に数多くのワークショップを手掛けてきました。またこのSDGs Global Youth Innovatorsから2021年6月に学生5名がベンチャー企業として株式会社LODUを設立。SDGsにおける人材育成や能力開発のための教育事業、学習教材の企画?制作、コンサルティングを行っています。
2020年度から順次実施されている新しい学習指導要領では、これからの学校教育や教育課程の役割として「持続可能な社会の創り手」となることができるようにすることが掲げられ、全ての小学校、中学校、高等学校において、「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)」 の推進が求められています。
金沢工業大学ではこうしたESD推進に貢献するため、教育機関のICT化を支援する株式会社ストリートスマートと2021年9月、受託研究契約を締結し、SDGsに関する教育をICTから支援するための取り組みを始めています。このたびの三者による共同開発はその一環として開始したもので、
■ THE SDGs アクションカードゲーム『X(クロス)』を授業に導入するための手法を学ぶ、 小学校、中学校、高等学校の教員向け研修プログラムの開発(オンライン、対面双方)
■ THE SDGs アクションカードゲーム『X(クロス)』を授業に導入する際に用いる授業スラ イドや動画教材の開発
を行います。
開発された教材は、「Google for Education™」を使ってICT教育を進める教員向けに株式会社ストリートスマートが展開する総合プラットフォーム『master study』を通じて配信。master studyを利用する全国の教員が活用できるようにします。
またこのたび作成された教材については、2022年3月中に、教員を対象とした研修の実施も予定しています。
『master study』について
株式会社ストリートスマートが2022年2月7日より開始した教員向けICT教育支援プラットフォーム。Google Workspace for Education を活用した科目?単元別の授業テンプレートや、児童?生徒へ向けた Google for Education の解説動画教材などを幅広く準備。授業準備の工数を減らし、簡単に使用することができる。