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応用化学科4年の竹林文夫さんが第 22 回次世代先端光科学研究会で「若手奨励賞」を受賞
応用化学科4年の竹林文夫さん(岡田豪研究室)が、6月27日にオンライン開催された第 22 回次世代先端光科学研究会(応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第6回研究会)において、「若手奨励賞」を受賞しました。同賞は上記研究会において発表した学生によるポスター講演(33件)の中から6件が選出されました。
今回受賞対象となった研究は「Eu添加Li2CaSiO4のRPL特性」と題し、Euを微量添加したLi2CaSiO4において稀な蛍光現象であるラジオフォトルミネッセンス(RPL)特性が見出されたため、その基礎的な特性について報告を行いました。ここで、RPLとは物質が放射線と関わりを持つことにより蛍光機能が付与される現象のことを指します。例えば、放射線照射歴のないものでは紫外線などの光を当てても発光しないのに対し、同じ材料でも放射線照射歴あるものでは蛍光を示します。今回、竹林さんが開発したEu添加Li2CaSiO4は、放射線未照射では赤色の蛍光がみられ、放射線照射後は青色の蛍光がみられます。また、この蛍光強度は放射線量に比例するため、蛍光強度から被ばく線量を見積もることができ、被ばく線量計としての応用が期待されます。