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足立善昭教授の脊磁計を用いた研究が論文誌『Clinical Neurophysiology』の表紙に掲載
先端電子技術応用研究所の足立善昭教授が開発している脊磁計を用いた研究が医学系の論文誌『Clinical Neurophysiology』の第145号の表紙に掲載されました。脊磁計は金沢工業大学と東京医科歯科大学が医工連携として長年共同で開発を進めている神経疾患診断のための新しい技術です。脊磁計を用いた研究の論文がClinical Neurophysiologyの表紙を飾るのは今回が4度目になります。
当該論文「Detailed magnetoelectric analysis of a nerve impulse propagation along the brachial plexus」が掲載されている『Clinical Neurophysiology』第145号の電子版は2023年1月にウェブ上に公開され、この論文内の測定データの画像が論文誌の表紙を飾りました。
論文は、脊磁計を用いて臨床研究を共同で進めている青森県立保健大学の尾崎勇教授(神経内科)が中心となって執筆したものです。上腕の末梢神経から脊髄へ合流する腕神経叢と呼ばれる部分は神経走行の構造が複雑で、従来の電位検査では診断が困難でしたが、磁場測定によって電位計測よりも高い空間分解能で神経の信号が伝わる様子を捉えられ、疾患診断に役立つ情報が得られるようになりました。足立教授は工学的見地から装置の改良開発、データの分析?解釈を共同で担当しました。
論文掲載URL:
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1388245722009117
また、同号の論説記事でも脊磁計が取り上げられており、足立教授のこれまでの脊磁計の論文を引用しながら、脊磁計が金沢工業大学と東京医科歯科大学の共同で開発されていること、長い間、臨床の現場が求めてきたまったく新しい検査装置であることなどが、称賛をもって述べられています。
論説記事URL:
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1388245722009245
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