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500人を超える来場者がアナログ伝統芸能とデジタル芸術(プロジェクションマッピング&ドローンショー)の共創に感動。金沢工業大学?松林研究室とDK art caféプロジェクトが、いしかわ百万石文化祭2023開催応援事業「空海が見つけた見附島Ⅱ」を企画?運営
地方創生イベント「空海が見つけた見附島Ⅱ」が、空海が見つけた見附島実行委員会(委員長:金沢工業大学 松林賢司 教授)の主催、金沢工業大学 経営情報学科 松林研究室とDK art caféプロジェクトの学生ジョイントタスクフォース(学生リーダー:経営情報学科4年生 石岡公貴さん)、石川県、珠洲市他の後援で、4月16日(日)に石川県珠洲市宝立町見附島海岸で開催されました。
当日は小雨が降る中、予想を上回る500人以上の珠洲市内外の方が参加し、見附島を自然のスクリーンとして映しだされる色とりどりのプロジェクションマッピングや、ドローン100台によって夜空に描かれた直径約60mにも及ぶ加賀藩の家紋?梅鉢やいしかわ百万石文化祭のロゴマークなどを楽しみました。
※「空海が見つけた見附島Ⅱ」は、2023年に石川県が主催する国民文化祭のPR事業である「いしかわ百万石文化祭2023開催記念応援事業」に採択されています。
本イベントでは、松林研究室が提唱するマーケティングテクノロジーに基づき、いしかわ百万石文化祭2023のPRに加えて、奥能登?珠洲市のBefore eventとAfter eventの効果的な顧客体験プロモーションに繋がるようなストーリーとするため、珠洲市宝立町に伝わる空海伝説(*)を題材として取り上げました。イベント構成は、空海伝説の観光資源化に取り組んでいる宝立小中学校?宝立町活性化プロジェクトと珠洲市空海伝説活用実行委員会の皆さんの協力を得て、実行委員会と金沢工業大学の学生ジョイントタスクフォースが企画?運営しました。概要は以下の通りです。
<点灯式>
泉谷満寿裕珠洲市長、本イベントに協賛頂いた興能信用金庫 田代克弘理事長、さくらホームグループ 地渡政彦社長により点灯ボタンが押され、見附島全体を包むように石川県を代表する国際デジタルアーティスト?長谷川章氏のプロジェクションマッピング?デジタル掛軸を投影しました。
<見附島?空海伝説の紹介>
宝立小中学校?宝立町活性化プロジェクトを代表して宝立小中学校9年生の池崎氏、大畠氏がフリップボードを活用してわかりやすく空海と珠洲市?宝立町、そして見附島の歴史的な関係を紹介しました。
<ドローンショー>
七尾?妙観院?北原住職が唱える真言宗御経と法螺貝を合図に、珠洲御神事太鼓保存会(代表:行田哲氏)による御神事太鼓に合わせて、石川県発ベンチャー企業?株式会社ドローンショー(社長:山本雄貴氏)の100台のドローンが離陸し、自動制御された編隊飛行により、見附島上空に直径60mにも及ぶ加賀藩の紋章?梅鉢や、いしかわ百万石文化祭2023のロゴマーク、回転する球体や渦巻の立体造形を鮮やかに描き出しました。
<コンテンポラリーダンス「空海の喜び」>
石川県出身の宝栄美希氏のオリジナル振り付けと演出により、ダンサー?中山千穂氏がドローンを小道具として使用したコンテンポラリーダンスで空海伝説を再現。空海が探し求めていた開祖になるために必要な仏宝、五鈷杵を見附島付近で見つけた喜びを表現しました。
<アナログ伝統芸能>
福井県?三国節の唄、踊り、三味線を戸田弓子氏、富山県?おわら節の唄、三味線を越中八尾おわら道場代表?庵進氏、おわら節の踊りを珠洲おわら節保存会の皆さんが、プロジェクションマッピングに照らし出された見附島を背景に美しく披露しました。
<グランドフィナーレ>
見附島に咲く椿に因んだ「千年椿の愛」を石川県の歌手?椿れい氏が歌唱する中、企画?運営を担当した金沢工業大学の学生と他のスタッフ、出演者全員がステージに上がり、手を取り合って参加者の皆様に「ありがとう」の言葉と共に感謝の気持ちを伝えました。
本イベントを通して本学学生が収集した定量的データ、アンケートやインタビュー等で得られた定性的データとその考察結果は、珠洲市観光振興課とも協力して今後の奥能登?珠洲市PRに活用するともに、マーケティング学の地方創生イベントプロモーションの研究成果として日本マーケティング学会に報告する予定です。
*珠洲市?宝立町の空海伝説(本イベント名の由来)
西暦804年、空海は遣唐使として高僧?恵果阿闍梨のもとで修行し継承者の印である仏宝?三杵を授けられた。ところが空海が日本に帰る際に唐の僧達が追いかけて来て貴重な三杵を奪い返そうとした。その時、空海は東方を望んで「日本の密教に縁のある所で我を待つべし」と言って三杵を投げたところ佐渡?小比叡山の柳に独鈷杵、珠州?吼木山の桜に五鈷杵、紀伊?高野山の松に三鈷杵がかかった。珠州?吼木山の桜にかかった五鈷杵は光輝き日々朗々と法華経を唱えていたので村人が啼き桜と呼んで大層不思議がっていたところ、五鈷杵を求めて諸国を巡っていた空海が、佐渡から船で能登に来る際に見附島を見つけて着岸し、村人から啼き桜の話を聞き村人の案内で真言宗の開祖になる為に必要な仏宝?五鈷杵を再び手にする事ができて大変喜んだそうです。空海が五鈷杵に導かれて能登で最初に見つけた島は見附島と呼ばれるようになりました。
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