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大学院電気電子専攻の廣瀬裕也さんが無線電力伝送の国際学会で AWPT2023 Best Student Awardおよび同賞首位に与えられるWiPOT Awardを受賞
大学院電気電子専攻博士前期課程(修士課程)2年の廣瀬裕也さんが2023 Asian Wireless Power Transfer Workshop (AWPT2023 )でBest Student Awardおよび同賞首位に与えられるWiPOT(Wireless Power Transfer Consortium for Practical Applications) Awardを2023年12月13日に受賞しました。
AWPT2023は、近年、研究レベルの伸張が著しいアジア地域における無線電力伝送の研究を振興することを目的とした国際学会です。2023年は、Thailand Japan MicroWave (TJMW)との併催で、タイ?バンコクで対面形式で開催されました。コロナ禍だったため、海外からの投稿は復調していませんでしたが、日本やタイ、インドから60件の論文の発表がありました。
そのなかで伊東研究室の大学院生の廣瀬さんによる発表が、学生を対象としたAWPT2023 Awardを受賞しました。
廣瀬さんは出力電圧を逓減することが可能な24GHz帯の1W級整流器ICの発表を行いました。整流器を大電力化すると、出力が高DC電圧となり、安定化電源の効率が低下する問題がありました。金沢工業大学では、複数の整流用ダイオードペアを縦積み構造とし、入力RF電圧を分圧し、各ペアの出力を並列合成とすることにより低電圧出力とする構成を考案しています。廣瀬さんはこの構成で問題となる並列合成回路を含め全集積化した実証用ICの電気設計、マスク設計、評価を行っています。この成果をもとに、実用化に向けた企業との開発を進めています。
[発表題目]
A multi-stage stacked type microwave rectifier for step-downed DC voltage
[受賞者] 廣瀬裕也さん
[著者] 廣瀬裕也さん(発表者)、坂井尚貴研究員、伊東健治教授
[指導教員] 伊東健治教授
なお廣瀬さんは2023年3月3日に電子情報通信学会?マイクロ波研究会?学生研究発表奨励賞も受賞しています。本賞は電子情報通信学会?マイクロ波研究会で、優秀な研究発表を行った学生講演者を対象に選定される賞で、廣瀬さんは活発な学会活動(年度内2件発表)を評価され、表彰を受けました。
[発表題目]
?0.5μm E-pHEMTによるGADを用いる5.8GHz帯10W級倍電圧整流器MMIC
?GaAs E-pHEMT GADを用いる準ミリ波帯1W整流器MMIC
[著者] 廣瀬裕也さん(発表者)、坂井尚貴研究員、伊東健治教授ほか
[指導教員] 伊東健治教授
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