記事詳細
【KITコーオプ教育プログラム】
大和ハウス工業の建築技術研究部で4ヵ月間、耐震構造材料に関する研究試験などの業務に携わる。建築学科3年の吉田真菜さん
大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)との「KITコーオプ教育プログラム」成果報告会が2023年10月27日(金)にオンラインで開催され、同社で4ヵ月間、業務に携わった建築学科3年の吉田真菜さん(山岸邦彰 研究室)が取り組みの成果を発表しました。
「KITコーオプ教育プログラム」は、企業の第一線で活躍する技術者を「実務家教員」として招聘し、学生が実際の業務を通じて企業が持つ最先端の技術について実践的に学びながら企業の課題解決に取り組む金沢工業大学独自の産学協同プログラムです。金沢工業大学では2020年度から様々な企業と連携してコーオプ教育プログラムを実施。産業界との共創でこれからの産業と社会を担う人材育成に取り組んでいます。
金沢工業大学と大和ハウス工業が実施するコーオプ教育は、今回が初めてです。同社のテーマに対して応募の上選考された吉田真菜さんが7月24 日から10月31日まで大和ハウス工業の技術研究部門で建築工法?構造材料などに関する業務に携わりました。
成果報告会には、金沢工業大学、大和ハウス工業から関係者が参加しました。吉田さんの成果報告の後、実務家教員として吉田さんの指導にあたった大和ハウス工業の中川 学氏(総合技術研究所 建築技術研究部)と金沢工業大学の大澤 敏学長から講評が行われました。
【吉田真菜さんの取組み】
吉田真菜さんは大和ハウス工業の建築技術研究部で主に耐震構造材料に関する研究試験の業務に携わりました。試験体の設計から試験計画、試験後のデータ整理、試験結果の報告までの一連の実務を経験する中で、大学で学ぶ知識?スキル以外にも初めて接する事柄が多くありましたが、臆する事なく周囲に積極的に指導を仰ぎながら最後まで業務を遂行しました。また業務にあたっては事前に理解を深めたあとで取り組み、その積極的でスピーディーな姿勢は大和ハウス工業から高い評価をいただきました。
吉田さんはこの就業経験を通じて、安全な建築物を創り上げる為の大前提となるデータの重要性について深く学ぶと共に、建築材料を通じた今後の持続可能な環境への意識も強く持つ事ができたと述べました。
また実務家教員の中川氏からは、学生ならではの着目点に接し通常の新入社員教育とは異なる社員教育を経験する事ができ、社内の他の部門においても人材育成の面から当コーオプ教育は有益であると感じたと報告がありました。
金沢工業大学は建学綱領として「高邁な人間形成」、「深遠な技術革新」、「雄大な産学協同」を掲げています。KITコーオプ教育プログラムは、既存の産学連携の取り組みから一歩踏み込み、実践的な人材育成に寄与するものです。金沢工業大学は今後も「KITコーオプ教育プログラム」の充実をはかり、大和ハウス工業との連携を通し、建設業における人材育成と課題解決の貢献に努めて参ります。
【関連ページ】