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【直流で創る、直流で運ぶ、直流で蓄める、直流のまま使う】
脱炭素を目指す金沢工業大学の直流電力融通システムが『電気学会誌』2024 年7月号で特集されました

金沢工業大学はNTTアノードエナジー株式会社と共同で2023年11月2日、扇が丘キャンパスで【直流による電力融通】を実現する日本初のシステムの構築を完了し、本格運用を開始しました。

当システムは、再生可能エネルギーを「直流で創る」太陽光発電、「直流で運ぶ」DC1,500Vループ幹線およびDC380V幹線、「直流で蓄める」蓄電コンテナ、「直流のまま使う」LED照明やサーバー、EVチャージャー等をはじめ、各設備の監視制御を行うエネルギーマネジメントシステムにより構成されるもので、再生可能エネルギーを効率的に余すことなく有効に利用し、本事業全体で年間175トン(設備導入前比43%)のCO2削減を目指しています。

さらに同日、両者の共同事業の円滑な推進と地域GXへのさらなる展開およびGX人材の育成を目的に、産学共創ラボ「KIT × NTT-AEスマートエネルギーラボ」(所長:泉井良夫 金沢工業大学 電気電子工学科教授)を開所し、キャンパス全体を一つのラボに見立て、社会実装にむけた教育と研究を進めています。

この取り組みが、一般社団法人電気学会の機関誌『電気学会誌』2024 年7月号(144 巻 7 号)の”十見百聞”で、「再エネと直流活用によるカーボンニュートラルを目指して~金沢工業大学扇が丘キャンパス直流マイクログリッド~」(著者 三浦 友史)として特集されました。

特集では、金沢工業大学が白山麓キャンパスで進めているエネルギーマネジメントプロジェクトの実績に触れながら、扇が丘キャンパスに構築した直流電力融通システム(直流マイクログリッド)の目的や意義、システム概要や構成が紹介され、特に直流1500V?直流380Vの自営線網による電力融通と自律分散型制御の技術的な特徴やメリットについて詳細に解説されています。

『電気学会誌』2024 年7月号(144 巻 7 号)
十見百聞「再エネと直流活用によるカーボンニュートラルを目指して
―金沢工業大学扇が丘キャンパス直流マイクログリッド―」
https://doi.org/10.1541/ieejjournal.144.389

金沢工業大学産学共創ラボ「KIT × NTT-AEスマートエネルギーラボ」では、今後もキャンパスそのものを社会実装型研究開発の拠点として、地域GX普及に向けた共同事業とGX人材の育成に取り組んでまいります。

※GXとは:グリーントランスフォーメーションのこと。化石燃料をクリーンエネルギーに転換することで、「脱炭素」「経済成長」「エネルギー安定供給」の実現を目指す取り組み


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