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七尾市パトリア 30周年記念 思い出写真展「記憶の森林」(5月3日~6月1日まで)にて、金沢工業大学 建築コンペサークル「HaRUKA」がデザインを担当

オープンから30周年を迎えた七尾市の複合施設「パトリア」で5月3日から写真展「記憶の森林」が開催されています。天井から吊るされた約650枚にのぼる写真が、森林の風景のように広がる展示空間となっています。空間構成と写真の展示デザインを手がけたのは、金沢工業大学の建築コンペサークル「HaRUKA」です。施設を運営する株式会社創成ななおから、30周年記念企画の一つとして依頼を受けました。写真は七尾市博物館や市民から提供されたもので、会場を訪れる人々の動きに合わせて静かに揺れ、まるで森の中を歩いているかのような体験を提供しています。

企画のテーマには、「30周年を記念する写真展は、七尾の“過去”と“未来”の両方を包み込む場であるべき」という思いが込められています。一般的な展示方法では、写真に映る風景を直接知る世代には懐かしさが伝わる一方で、それを知らない子どもたちには関心を持ちづらいものになる恐れがありました。そこで、世代を問わず楽しめるよう、写真そのものに動きをもたせ、鑑賞者の動きによって風景が次々と変わっていくような、動的で開かれた空間づくりを目指しました。

開催初日は、七尾市の大祭である「青柏祭」とも重なり、多くの地元の方々が訪れました。展示空間には世代を問わず笑顔や思い出話があふれ、まちの記憶を共有する場として大きな賑わいを見せていました。会期は5月3日から6月1日までです。

建築コンペサークル「HaRUKA」

建築学科3年(建築デザインコース)の杉山遥さんを中心に、令和7年より開始した建築系サークルです。学生が主体となって運営し、現在は建築学科の学部2年生1名?学部3年生8名?大学院生1名が所属しています。本展はHaRUKAにとって初めての活動となりました。今後も空間デザインや、建築コンペへの参加を通じて、創造的な活動を続けていく予定です。

「森林」が展示空間のコンセプトです。写真を樹木と見立てて、小道やブースを柔らかく形づくっています

同じ写真でも視点や立ち位置で見え方が変わるよう工夫しています。<br>計画段階に加え、現場で設置する際にも微調整を重ねています

訪れた人々は、写真の中を自由に通り抜けながら異なる時代や出来事を行き来します

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金沢工業大学研究室ガイド 建築学部 建築デザイン学科 竹内申一 研究室

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