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バイオ?化学専攻の青木さん(岡田豪研究室)が「講演奨励賞」を受賞
大学院工学研究科バイオ?化学専攻博士前期課程1年(岡田豪研究室)の青木美歩さんが、7月1日(火)にオンラインで開催された「量子エネルギー変換研究会 第2回研究会」において、「講演奨励賞」を受賞した。同賞は学生による49件のポスター発表の中から3件に送られた。
今回受賞対象となった講演題目は「Ca2P2O7:NiのRPL特性評価」である。Niを微量添加したCa2P2O7において、放射線照射により新たな発光特性が付与される「ラジオフォトルミネッセンス(RPL)」現象を見出し、その基礎的な特性評価を行った。
RPLは蛍光体において、照射された積算放射線量に応じてその蛍光強度が増加する特性を持ち、被ばく線量計などに応用されている。しかし、RPLを示す材料はまだ限られており、新規材料の探索が求められている。
本研究では、Niを添加したCa2P2O7に着目し、X線照射に伴う発光応答や安定性の評価を通じて、線量計への応用可能性を検討した。特に、Niを添加した材料におけるRPL特性の報告は無く、高い新規性?独自性を示した。
青木さんはこれまでにSmやBiなどを微量添加したカルシウムリン酸塩の17材料においてRPL現象を確認しており、今回の研究成果は、これら材料の放射線検出器としての応用範囲を広げるとともに、RPL現象の原理解明に寄与することが期待される。
青木さんのコメント
今回の受賞は、日頃からご指導いただいている先生方のご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。今後もRPL材料の可能性を広げるべく、さらに研究に励んでいきます。
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