カリキュラムガイド 一覧
[2] 学部のカリキュラム
威廉希尔中文网站 > 航空システム工学科
教育目標
我が国の航空機産業において、安全性は勿論のこと、エネルギーの有効活用とともに、地球環境と調和した先端的な技術革新が今まで以上に求められる。本学科では、航空工学を支える基礎知識を身につけ、それを応用して航空機とその構成要素技術と航空統合技術を修得し、輸送機械産業で活躍できる人材を育成する。
カリキュラムフロー
キーワード
- 安全性
- エネルギー
- 地球環境
- 先端的技術革新
- 航空機?ロケットの要素技術
- 輸送機械
航空システム工学科 科目概要
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E101 航空入門
社会を支える「ものづくり」の三大技術である機械分野、電気?電子分野、情報分野の技術について、工学と社会とのつながり、歴史および現在、未来の技術について学び、「自ら考えて行動する技術者」としての第1歩を歩み出す意識を明確にする。各分野における学ぶ領域、学問の拡がりを学び、各自の将来の目標、夢を実現するためのキャリア形成を意識して、修学計画能力を身につけ、今後の学習姿勢を確立する。「覚える?暗記する」といった学習能力に加えて物事の本質を論理的に考える力(科学力)、デザイン力の醸成を目標とする。
行動目標●現代社会における威廉希尔中文网站の役割を理解し、自身の修学計画を立案することかできる。「学ぶ領域、研究分野を理解し、今後の勉学の方法、履修計画について主体的に考えることができる。航空機や航空機関連技術について個人またはグループで調査して、その内容をレポートにまとめると共に自分自身の言葉で説明できる。また、航空機の構造及び航空機の歴史について概略を説明できる。自身のキャリア形成プロセスを自身の言葉で述べ、それを第三者に伝える事ができる。 -
E102 機械系製図 I
機械製図の基礎となる正投影の原理を学ぶとともに、正投影を用いて描かれた機械図面から部品の三次元形状をイメージできる能力を修得する。さらに、機械製図の基礎となるJIS規格について学ぶ。これらは、機械技術者が図面を用いながらさまざまな情報を交換するために不可欠な基礎能力である。演習では、手書きによる製図スキルとともに、図面を効率的に作成?編集するためCADソフトウェアの操作スキルを修得する。
行動目標●立体図の作成法を理解し、等角図およびキャビネット図を作図することができる。正投影の原理を理解し、第三角法で機械部品の形状を表現できる。機械図面の基礎的なJIS製図規則を理解し、簡単な形状の機械部品について正面図、平面図、側面図を正確に描ける。幾何学的に正確な手法を用いて複雑な形状を持つ部品が作図できる。機械設計の基礎である公差?精度の指示を理解できる。手書きに加えて、2D-CADおよび3D-CADの基本的な図形生成機能と図形編集機能を駆使し、図面を作成することができる。 -
E103 航空機の原理
航空機およびこれを構成する機械要素は、空力?構造?原動機?制御などの工学分野の知識を組み合わせて設計?製造される。航空システム工学科で開講される科目では各工学分野について深く学ぶが、これから勉学を始める上で、個々の科目の位置づけやそれらの関係、個々の科目で学ぶ内容と実際の航空機とのつながりを知ることは重要である。本科目では、これから履修する科目で学ぶ内容が、航空機およびその機械要素の仕組みや動作原理とどのように関連しているかを講義や実習を通して学ぶ。
行動目標●航空機が飛行する原理、特に揚力の発生原理を理解することができる。航空機用材料の種類とその機械的性質を理解することができる。航空機用エンジンの種類とその主な構成要素を理解することができる。講義や実習を通じて、これから履修する専門科目の名称やつながりを理解することができる。工具の使い方および機械の構造を理解して機械や機械部品の分解、組み立てを行うことができる。機械の分解?組み立てを機構の重要性や問題点を考えながら行うことができ、それをレポートにまとめることができる。 -
E105 工業力学 I
静力学における基本的な概念(力、力のモーメント、重心)を理解し、航空機をはじめとするさまざまな機械あるいは機械部品に対してどこにどのような力が働くかを求めるといった力学的解析能力を身につける。また、他の科目で学んだ知識とあわせることにより航空機構造などの構造体や機械設計に応用できるようになる。
行動目標●物体に作用する力を適切に表示し、その大きさをSI単位系で表すことができる。力の概念を理解し、複数の力を合成したり、力の任意の方向成分を求めることができる。力のモーメントの概念を理解し、力のモーメントを計算することができる。力の釣り合いについての式を立て、計算ができる。重心(あるいは図心)の概念を理解し、重心や図心を求めることができる。物体のすわりの安定を判別できる。 -
E104 機械系製図 II
機械製図は、設計者がイメージした形体や特徴を有する機械をJIS規格に沿った図面で表すものであり、同時に、図面に基づいて第三者に設計の意志を伝達する役割を有する。本講義では機械製図の基礎となるJIS規格や製造方法に基づく部品設計や精度、公差の指示方法を学ぶ。あわせて部品の三次元形状に基づき製造図面として二次元図面へ正確に展開することで、設計仕様を要求でき、第三者へ形状を伝達できる能力を修得する。また、製図演習では図面を効率的に作成?編集するためのCADソフトウェアを用いることで、コンピュータを援用した設計基礎能力を修得する。
行動目標●CADソフトウェアを使用しコンピュータを援用した機械製図を行うことができる。機械部品の鳥瞰図、写真あるいは3D-CAD図面から二次元の機械図面をJIS機械製図規則に則って描くことができる。第三者が作成した二次元の機械製図から、そこに描かれている部品の形状をイメージ化および3D-CADで表現できる。3D-CAD図面から基礎的な組立図を作成することができる。機械製図図面の内容を第三者へ伝達することができる。機械部品の製造方法を考慮した機械設計や公差?精度の指示を行うことができる。予習?復習の成果を作品(製図)としてまとめ、指定された時間に提出できるとともに、その内容を説明できる。 -
E107 工業力学 II
力学は航空システム工学の基本である。「工業力学 I 」では、質点や剛体に作用する力の釣り合いなどの静力学を主として学習した。本講義では、ニュートンの運動の法則から始め、質量のある質点や剛体は外から力やトルクを受けるとどのような運動をするか、即ち、動力学の基礎について学習する。この科目は以降の専門科目の諸力学の理解に不可欠であり、航空機の飛行解析や構造設計に必要な慣性力などの知識を得ることができる。
行動目標●質点の運動方程式を立て、質点の速度や位置を計算することができる。慣性モーメントを計算することができる。簡単な剛体に対して運動方程式を立てることができる。導出した運動方程式に数学を適用して解き、その剛体の動的挙動を説明できる。 -
E123 数理モデルプログラミング
コンピュータの発達に伴い、これまで解くことができなかった複雑な計算もコンピュータを用いることによって可能となった。ここでは、プログラミングの基礎を学習し、実際にMATLABを活用してプログラミングを行うことで、現実の問題にコンピュータを用いた数値解析を活用できるようになるとともに結果を可視化できるようになることを目標とする。
行動目標●データの入出力により簡単な四則演算プログラムを作成できる。分岐?繰り返しなどの処理の流れを活用したプログラムを作成できる。関数を利用するメリットを理解し、関数を用いたプログラムを作成できる。プログラムの出力をグラフにまとめて表示することができる。分岐?繰り返し、関数、配列などにより、数値解析問題を自らプログラミングし解くとともに、その結果をまとめることができる。 -
E108 機械力学
力学は機械工学の基本である。「工業力学」では、質点や剛体に作用する力の釣り合いなどの静力学を主として学習した。本講義では動力学について学ぶ。基本となるのは「ニュートンの運動方程式」である。質点や剛体は外から力やトルクを受けるとどのような運動をするのか運動方程式を解いて理解する。例題として、航空機の質点運動および剛体運動について考える。航空機の運動を解くには、回転座標系における運動方程式を導出する必要がある。ここで求めた結果は、以降の航空の専門科目の理解に不可欠である。
行動目標●用語(たとえば慣性力、慣性モーメント、慣性乗積、運動量など)の意味が理解できる。ここで学んだ公式の背景にある考え方を理解し、公式を記憶し運用するだけではなく、導出できるようになる。質点、剛体が運動している場合の運動方程式を立てることができる。導出した運動方程式に数学を適用して解き、その動的挙動を説明できる。 -
E109 材料力学
材料力学とは、橋、鉄塔、ロボット、自動車ならびに航空機など形あるものの各部に作用している力や変形状態を明らかにし、それらの結果を安全設計に役立てることができるようになるための機械系の基礎となる重要な科目である。そのため、講義と演習により、徹底した理解を修得する。
行動目標●垂直応力、せん断応力、垂直ひずみ、せん断ひずみの概念が理解でき、それらを応用することができる。主要な材料の応力―ひずみ特性が描け、材料の変形や破壊挙動を説明できる。材料の性質と設計に用いる基準強さや許容応力の関係を説明できる。はりに働く荷重によって生じる支点の反力やせん断力、曲げモーメントを求めることができ、SFD、BMDが描ける。はりに生じる応力やはりのたわみを解析的に求めることができ、安全設計が行える。 -
E110 航空工学概論
航空機の研究?開発?設計?製造を行うために必要となる工学全般(空力、構造、装備、制御に関する専門工学全般)について学び、細分化されてはいるが有機的に結びついている専門工学間の関連性を理解する。
行動目標●航空機の構成要素を知り、その役割を説明できる。航空工学の主要分野(空力、構造、装備、制御)の基礎的内容を理解できる。航空工学の知識を活用し、航空機の速度性能や安定性能などを具体的な数値を用いて検討できる。 -
E111 振動工学
航空機、自動車、工作機など動く構造物には振動が発生する。機械?航空技術者には、これらの振動現象を理解し、振動問題に対する基礎的な知識が求められている。本講義では動く構造物に生じる振動問題の基礎を理解し、設計に応用できるようにするために、それらの基本的現象をモデル化し、力学的解法の基礎を修得する。
行動目標●振動をモデル化して表現できる。表現したモデルを元に運動方程式を作成できる。運動方程式の解を求められる。簡単な振動の問題を総合的に解析し現象を捉えることができる。 -
E133 熱力学Ⅰ
熱エネルギーを機械的仕事に変換するための基礎や、熱エネルギーと物質の性質に関連する諸事象を中心に、現象のモデル化、数式化に加えてそれらの取り扱い方について理解するとともに、応用力を涵養する。また熱力学がエネルギー機械、特に航空エンジンの性能設計に果たす役割について理解するとともに、設計に応用できる基礎を身に付ける。
行動目標●温度と熱並行(熱力学の第ゼロ法則)について説明でき、具体的な問題に適用できる。熱力学の第一法則とその応用について説明できる。また具体的な問題に適用して解くことができる。理想気体の状態変化について説明でき、具体的問題に対して計算できる。 -
E134 流れ学Ⅰ
流れ学は機械分野の基礎をなす4力学の1つである流体力学の入門的基礎を学ぶ科目である。航空工学を学習するにあたり、航空機は大気の中を飛行するため、空気の基本的な性質を理解しなければならない。また、航空機のさまざまな性能を調べるときに空気や水などを利用した計測機器が用いられているため、それらの機器の原理などにも習熟していなければならない。流れ学Ⅰでは、空気や水などの流体の基本的な性質や法則を理解し、その応用例について講義や演習などにより学習する。
行動目標●流体の性質、特に、密度、粘性、圧力などについて説明できる。圧力が物体におよぼす力とモーメントを計算できる。マッハ数やレイノルズ数について説明できる。流体の深さと圧力との関係式が立てられるとともに、物体にかかる全圧力を計算できる。連続の式、ベルヌーイの方程式を使い、基礎的な流体計算ができる。 -
E106 航空文献調査入門
各専門分野における文献調査に基づいた情報収集力及びレポート作成スキルを育成する。問題発見、問題解決するプロセスにおいては、文献調査等で収集した情報に基づいて自己の考えや主張をレポートとしてまとめ、情報を発信する能力が必要である。これを「個人」の能力として身につけさせるために、学科の専門性に則したテーマで情報収集力及びレポートの作成手順を学習するとともに成稿することにより、専門科目のレポートおよび論文作成の入門として位置づける。
行動目標●航空工学の分野における問題を発見し、レポートのテーマを設定できる。航空工学の分野における情報を収集?分析?整理することができる。航空工学の分野に則したレポートが作成できる。 -
E135 飛行力学Ⅰ
飛行力学は航空工学の基本である。航空機がどのような力を受けて飛行するのかを考察し、安定に飛行するための釣り合いや操縦するための設計基準についての基礎を身につける。飛行力学Ⅰでは、航空機の運動方程式(微分方程式)とその式の中で用いられる空気力について理解する。
行動目標●航空工学の基礎として、航空機の飛行の原理とその特性を実際の航空機の例を通して理解できる。飛行運動に関する実際の問題に対して、運動方程式を適用し、運動モード特性などを考察できる。 -
E136 熱力学Ⅱ
熱エネルギーを機械的仕事に変換するための基礎や、熱エネルギーと物質の性質に関連する諸事象を中心に、現象のモデル化、数式化に加えてそれらの取り扱い方について理解するとともに、応用力を涵養する。特に、自然界に生じる現象の不可逆性と航空機エンジンを含むエネルギー機械における熱力学的な現象の扱い方を学ぶ。あわせて、熱力学がエネルギー機械の設計に果たす役割について学習する。
行動目標●カルノーサイクルについて説明でき、応用できる。熱力学の第二法則について説明でき、応用できる。エントロピーについて説明でき、具体的な問題について適用できる。ブレイトンサイクル、ジェットエンジンサイクルについて説明できる。相変化を伴う実在気体の性質と状態変化を説明でき、具体的な問題に適用できる。 -
E137 流れ学Ⅱ
流れ学は機械分野の基礎をなす4力学の1つである流体力学の入門的基礎を学ぶ科目である。航空工学を学習するにあたり、航空機は大気の中を飛行するため、空気の基本的な性質を理解しなければならない。流れ学Ⅱでは、「流れ学Ⅰ」に引き続き、空気や水などの流体の基本的な性質や法則を理解し、その応用例について講義や演習などにより学習する。流体粒子の運動や連続性から基礎的な動力学について学習すると共に、流れの基礎式について学習する。
行動目標●連続の式、ベルヌーイの方程式を使い、基礎的な流体計算ができる。運動量の法則を用いて物体に作用する力を計算できる。流体粒子の運動や連続性についての基礎的事項を理解し、運動方程式についての概要を説明できる。また、流れの基礎式の導出が簡単な場合についてできる。 -
E117 航空構造力学
本科目では航空機の構造様式の特徴を学ぶ。ねじり荷重が作用する円形断面軸の変形や応力を求める方法を学んだ後、航空機に特有な軽構造部材である薄肉断面軸のねじりについて学ぶ。また、航空機主翼や胴体の外板を想定して、面内荷重が作用する薄板を対象に主応力や主せん断応力について学ぶ
行動目標●航空機の構造様式の特徴を理解し説明できる。円形断面軸のねじり剛性や軸に生ずる応力を求めることができる。薄肉断面軸のねじり剛性や軸に生ずる応力を求めることができる。単軸引張を受ける棒の斜断面における応力を求めることができる。面内荷重を受ける薄板の主応力および主せん断応力を求めることができる。 -
E116 3D-CAD
航空機の製造過程において、コンピュータを援用して設計、空力?構造?熱流体解析、製作の一連の過程を実施するCAD/CAM/CAEと呼ばれる手法が現在主流となっている。その中でコンピュータを援用して設計を行うCADの分野では、近年のコンピュータの性能の発達に伴い、二次元CADから三次元CAD(3D-CAD)への移行が急速に進んでいる。この科目では3D-CADシステムを用いて、図形作成?編集などの基本的な技法を修得することにより、航空機の設計ツールとして3D-CADシステムを適切に利用できる能力を修得する。
行動目標●航空機の製造過程におけるコンピュータ利用の概要につき理解し説明できる。航空機の製造過程におけるCADの位置づけを理解し説明できる。CADモデリング機能を駆使して、設計者の意図を表現した部品モデルが作成できる。アセンブル機能を使用して、最終的な形状モデルを作成できる。 -
E138 飛行力学Ⅱ
飛行力学は航空工学の基本である。航空機がどのような力を受けて飛行するのかを考察し、安定に飛行するための釣り合いや操縦するための設計基準についての基礎を身につける。飛行力学Ⅱでは、航空機の運動モードを考察すると共に、安定を増加するために必要な飛行制御系についての基礎知識を身につける。
行動目標●航空工学の基礎として、航空機の飛行の原理とその特性を実際の航空機の例を通して理解できる。飛行運動に関する実際の問題に対して、機体に働く空力微係数の変化が飛行運動におよぼす影響を理解できる。実際の飛行制御系を理解できる。 -
E118 航空制御工学
航空システムの開発設計にたずさわる技術者にとっては、制御技術は不可欠なものとなっている。本科目では、システムの動的挙動を解析、評価するための有効な手法であるラプラス変換、伝達関数、周波数応答などについて学習し、システムの特性を改善するためのフィードバック制御について学ぶ。応用例として、実際の航空機の飛行制御系についても紹介する。
行動目標●複素数の演算ができ、また複素数を極形式で表して絶対値と偏角について説明できる。動的システムをラプラス変換して伝達関数で表すことができる。また極と零点について説明できる。伝達関数から過渡応答を求め、極、零点との関係を説明できる。ボード線図やベクトル軌跡を描くことができる。また、システムの安定不安定を判別できる。フィードバックがある場合の伝達関数を求めることができ、根軌跡の概略を描くことができる。 -
E119 航空流体力学Ⅰ
流体力学は、機械?航空工学分野における主要科目の1つである。本講義では、流れ学で学習した内容を前提として、流体の基礎方程式や流れの様子を理論的に解析する方法について学習し、さらに航空機の主要構成部である翼の特性について理解を深め、流体を非圧縮?非粘性?非回転の理想流体と仮定して挙動を解析する方法を身につけることを目標とする。
行動目標●流体の基礎方程式について説明することができる?簡単な渦なし流れを解析することができる?翼と揚力の発生メカニズムについて説明することができる?二次元翼の空力特性を推定することができる。三次元翼の空力特性を説明できる。 -
E120 航空材料Ⅰ
多くの工業製品は高性能?高機能化の追求と近年においては地球にやさしい、環境にやさしいことにも重点が置かれようとしている。航空機を含む工業製品を構成する材料もこれらの性質を満足するため日夜改善が行われている。本講義においては鉄鋼材料、アルミニウムなどの非鉄金属材料および繊維強化複合材料の基本的特性と用途について学習する。
行動目標●鉄鋼材料、非鉄金属材料、複合材料などの実用材料の種類を説明できる。航空機のどの部位にどの材料が使用されているか説明できる。基本的な材料評価試験法と金属材料、複合材料の特徴について説明できる。熱処理が材料の性質にどのような影響をおよぼすかについて説明できる。 -
E121 熱流体工学
熱流体工学では、主にジェットエンジンおよびピストンエンジンのサイクルと、エンジン内で起こっている伝熱の機構について学習する。本教科の履修により、エンジンシステムにおけるエネルギー変換プロセス現象をモデル化し、定式化する方法を学び、演習を通して基本構成要素の熱流体現象を計算する基礎?応用能力を身につける。
行動目標●熱エネルギー変換システムの基本概念を説明できる。ジェットエンジンのサイクル計算、各点の状態量計算ができる。熱伝導、熱伝達の簡単な計算ができる。 -
E122 応用数学
民間衛星?宇宙旅行ビジネスや、月?火星探査等の宇宙プロジェクトが目白押しであり、近い将来に宇宙大航海時代の到来が予想される。本講義では、人類の宇宙進出のキーとなる宇宙推進工学の基本を学ぶ。すなわち、人工衛星や宇宙ステーション等の打ち上げに必要なロケットの分類?歴史?推進原理?飛行性能について学習し、代表的な推進エンジンである液体ロケットエンジンやイオンエンジン等の基本を理解する。そして、遥かな宇宙空間を超え、隣の太陽系等へ到達するために必要な技術について考える。
行動目標●宇宙開発、ロケット、宇宙推進の基本を学ぶ。ロケットの歴史、推進原理、飛行性能の基本や、液体ロケットエンジンを代表としたエンジン性能?設計の概要を理解する。そして最終目標として、太陽系外の莫大な宇宙空間を進むために必要な将来推進技術について考える。 -
E139 航空構造設計Ⅰ
本科目では3次元弾性体の応力とひずみの関係を学んだ後、平面応力あるいは平面ひずみ状態での応力とひずみの関係を学ぶ。次にねじりと曲げと軸力を受ける軸および偏心圧縮荷重を受ける短柱に生ずる応力を求める方法を学ぶ。そして長柱の座屈現象について学ぶ。
行動目標●3次元弾性体の応力とひずみの関係式をヤング率とポアソン比を用いて表すことができる。平面応力と平面ひずみの違いを説明できる。ねじり荷重と曲げ荷重が同時に作用する軸の主応力を求めることができる。偏心圧縮荷重を受ける短柱の断面の核を求めることができる。様々な端末条件の長柱の座屈荷重を求めることができる。 -
E125 航空工学演習
航空工学において飛行運動を理解することは重要である。本科目ではグループ毎に1つの機体を設計する。機体の運用目標性能を定め、それを満足するように機体形状を決める。その機体に働く空気力を推算するとともに、操縦装置をはじめ飛行に関係する各要素の特性を数学モデルで表す。これらのデータを基にコンピュータにより飛行運動シミュレーション解析を実施して飛行特性を把握する。最後にフライトシミュレータを用いて自分で設計した機体を実際に操縦して評価し、航空機の運動を体験的に理解する。
行動目標●航空機の運動方程式を理解できる。航空機の飛行性能を満足する機体を設計できる。航空機に働く空力係数を推算できる。飛行運動シミュレーションを実施できる。フライトシミュレータにおける評価法を理解できる。 -
E126 航空原動機
航空機には起動性に優れ、軽量?高出力、かつ燃料経済性の高い原動機が用いられている。本教科では、航空用ガスタービンであるジェットエンジンを中心に作動原理、基本形態と特徴、基本サイクルと性能特性、主要構成要素であるターボ機械と燃焼器の機能と構造について学習する。またタービンの高温化技術など将来ジェットエンジンの動向とその課題を学ぶ。
行動目標●ジェットエンジンの作動原理と基本構成要素が説明できる。ジェットエンジン理想サイクルの性能評価ができる。空気圧縮機、タービン、燃焼器の機能が説明できる。将来ジェットエンジンの動向とその技術課題を説明できる。 -
E115 機械工作概論
機械部品を適切に作製するためには、材料の基本的性質、設計技術そして加工技術に関する知識が不可欠である。特に、部品に要求される品質や精度を検証することは重要なことである。本講義では実際の加工現場で使用されている各種工作機械の機能や構造を学習する。また、基礎的生産加工技術や被加工物が要求される精度を得るための有利な加工方法選定について学ぶ。さらに、加工部品の評価方法の基礎を学習する。
行動目標●素形材を作成する加工法が理解できる。各種工作機械の機能や構造が理解できる。基本的な加工法とその内容が理解できる。要求された精度を効率よく製作するために有利な加工法が選択できる。要求される精度を検証するための測定法が理解できる。 -
E128 航空流体力学Ⅱ
航空流体力学Aに続き、航空機の主翼を対象に、空気力学の基本を講義と演習により学ぶ。流体の圧縮性および粘性に伴って生じる現象の詳細を理解し、数式を用いて流体問題を定量的に解くことができるようになることが目標である。
行動目標●流れの支配方程式の導出方法を説明できる。衝撃波および膨張波の生成機構を説明できる。流体の粘性が物体におよぼす効果を説明できる。造波抵抗、摩擦抵抗、圧力抵抗の機構を理解し、物体に働く力を計算できる。 -
E140 航空材料Ⅱ
最近の航空機には、高性能化や環境対策の観点から、炭素繊維強化複合材料やAl-Li合金等の各種新材料の適用が進んできている。本講義では航空材料Ⅰで学んだ内容を深化させるとともに、耐雷、電磁波シールド/ステルス等の最新の航空機用技術と材料に加え、宇宙機に適用される材料に関しても学習する。
行動目標●各種航空機用新材料の特性と種類を説明できる。航空機のどの部位にどのような新材料が使用されているか説明できる。航空機における耐雷技術、電磁波シールド/ステルス技術、およびそれらの材料に関して説明できる。宇宙機に適用される材料に関して説明できる。 -
E141 航空構造設計Ⅱ
航空機では軽量化を図るため構造部材として平板および平板を補強した補強板構造が多用される。このような構造部材を設計するには、板面内に圧縮荷重を受ける際の座屈挙動を把握しておく必要がある。そこで、本科目の前半では平板の座屈の解析法を学んだ後、補強板構造における有効幅の概念を学ぶ。また、近年航空機の構造材料として金属材料に代わり複合材料が多用されている。そこで、本科目の後半では複合材料単層板および積層板の力学を学ぶ。
行動目標●平板の座屈荷重を求めることができる。有効幅の概念を理解し、補強平板に圧縮荷重が作用する場合の有効幅を求めることができる。複合材料単層板の剛性行列およびコンプライアンス行列を求め、単層板の力学的挙動を説明できる。複合材料積層板の剛性行列およびコンプライアンス行列を求め、積層板の力学的挙動を説明できる。 -
E142 構造解析演習
現在、航空機の機体やエンジンの設計段階において数値シミュレーションが多用されている。そこで本科目では、汎用有限要素解析ソフトウェアを利用して構造解析の実際を演習により学び、数値シミュレーションを航空機の構造設計に適切に活用するための基礎的な知識と技能を修得する。
行動目標●汎用有限要素解析ソフトウェアを用いて基本的な構造解析を実行できる。要素分割法が解析結果に及ぼす影響を理解し、解析効率を高める要素分割法を考案できる。解析対象の変形や応力状態を理解するために必要な情報を解析結果として抽出できる。解析結果の妥当性や有用性を材料力学や構造力学の知識に基づき評価できる。 -
E143 空力解析演習
近年のコンピュータの急速な発展と普及に伴い、航空機の分野では機体とエンジンの設計段階において、空力性能を推算するための空力解析(流体解析)が日常的に実施されている。そこで、本科目では、汎用数値解析ソフトウェアを利用して流体シミュレーションの実際を演習により学ぶと共に基礎理論について学ぶ。航空機の設計や性能解析に空力解析を利用できるようになることが目標である。
行動目標●汎用数値解析コードを用いて基礎的な流れ場の解析ができ、空力係数値等を算出できる。解析結果に影響をおよぼす項目を説明できる。解析対象とした流れ場を理解するために必要な情報を解析結果から取得し、評価ができる。 -
E129 航空システム専門実験?演習A
専門実験?演習では、実験?演習を通して、専門科目で取り上げられる理論や手法を学び、より深い理解力と応用力を身につける。さらに、実験方法や実験レポートの書き方を学ぶとともに、実験内容、実験結果、考察などを発表する方法について学ぶ。
行動目標●専門科目で学んだ知識に基づき、主体的に実験を計画?立案し、それを実施することができる。実験装置や計測装置の原理を理解し、それらを正しく用いて安全に実験を行うことができる。コンピュータなどを用いて実験結果が整理できるとともに、そのキーポイントや問題点を適切に説明できる。実験で得られた現象を専門知識に基づいて正しく解釈あるいはモデル化でき、実験結果の妥当性評価を行うことができる。実験結果を解析解や数値解と比較することにより、得られた結果を合理的に説明し、的確に考察することができる。実験結果を最終的にレポートとしてまとめ、指定された期限内に提出することができ、その内容を説明できる。 -
E130 航空システム専門実験?演習B
専門実験?演習では、実験?演習を通して、専門科目で取り上げられる理論や手法を学び、より深い理解力と応用力を身につける。さらに、実験方法や実験レポートの書き方を学ぶとともに、実験内容、実験結果、考察などを発表する方法について学ぶ。
行動目標●専門科目で学んだ知識に基づき、実験目的を把握して主体的に実験を実施することができる。実験装置や計測装置の原理を理解し、実際の現象と実験との違いを説明できる。コンピュータなどを用いて実験結果が整理できるとともに、そのキーポイントや問題点を適切に説明できる。実験で得られた現象を専門知識に基づいて正しく解釈あるいはモデル化でき、実験結果の妥当性評価を行うことができる。実験結果を解析解や数値解と比較することにより、得られた結果を合理的に説明し、的確に考察することができる。実験結果を最終的にレポートとしてまとめ、指定された期限内に提出することができ、その内容を説明できる。 -
E144 航空グローバル演習
航空機産業は国際分業が進んでおり、例えば Boeing 社の機体では、日本の重工業メーカーが多くの機体構造の製造を担っている。そのような航空機産業においては、海外を含めた航空機メーカーなどの抱えている問題を発掘し、解決策を提示できる能力が求められている。本科目では、Boeing Externship Program に参画し、国際的な航空機産業の動向を把握するとともに、航空機産業の課題?将来動向等を調査?検討し、解決策を含む発表資料を英文にて作成する。また、本経験を通じ、キャリアデザイン検討の参考とする。
行動目標●世界の航空機産業の現状を把握し説明できる。Boeing 社の英語による実践的なプレゼンテーションを理解し、質疑応答できる。航空機産業に関する課題や将来動向等を調査?検討して英文プレゼンテーション資料にまとめ、解決策を発表し質疑応答することができる。 -
E902 専門ゼミ
航空機とその構成要素の設計?製作?製造技術を習熟し、航空機の開発をサポートできるエンジニアを目指し、具体的な航空機設計や航空工学理論の応用、航空機に関連する実現象の評価など、実現可能なものを設計?製作?提案するための基礎能力を養う。また、専門知識を踏まえた自己のキャリア形成に必要な基本事項を修得する。
行動目標●プロジェクトデザイン III プロジェクトの目標や行動計画について明確なイメージを持つことができる。プロジェクトデザイン III プロジェクトのテーマについて説明ができる。プロジェクトデザイン III を自主的に遂行していくことができる知識や技能を修得する。研究室での生活様式を体得する。実験?研究を安全に行うための安全管理指針を理解し、安全な実験方法の立案や実験手順の改善などに役立てることができる。技術者としての社会的責任を理解し、実社会でしばしば直面する倫理的な諸問題に対して明確な意思と行動を取れる。専門知識に基づいた自己のキャリア形成について説明することができる。 -
E922 プロジェクトデザイン III
これまでに学習した航空工学の基礎や航空機の設計?製造技術をベースとして、具体的な航空機設計や航空工学理論の応用、航空機に関連する実現象の評価など、実現可能なものを設計?製作?提案することのできる基礎能力を養う。
行動目標●プロジェクトテーマを定め、工学設計過程に基づいて行動できる。創出した成果を文書としてまとめ、発表でき、内容について議論できる。設計?製図?ものづくり(製作)?シミュレーションなどができる。 -
E942 進路セミナー I
自分の将来の進路、技術者としての職業観の形成を図るとともに、自分に適した進学?就職の目標を設定すること、および、その目標を達成するために必要な準備?対策が自主的かつ意欲的に取り組むことを目的とする。多方面からの情報を通して職業に対する意識向上を図り、自分に適した進路のあり方を探求する。
行動目標●人生計画と進路との関係を自ら深く考察できる。自分の適性と進路を発掘すべく、それに必要な思考や行動ができる。進路の目標の設定とその達成に必要な知識、能力、素養、資格などを調査し、自ら準備?対応ができる。進学?就職など自分の進路に関する方針や目標を、他人が理解できるよう理論的に説明できる。 -
E952 進路セミナー II
進学?就職の目標を明確にするとともに、その目標を実現するために自己発掘と自己啓発による人間形成と自己向上を図ることを目的とする。主な課題は次の2点である。①自己分析や企業研究を通し、職業観を明確にするとともに、自ら進学?就職の進路決定や能力?適性に応じた職種や企業の選択ができるようにする。②進学および志望する職種、企業で要求される適性、学力、素養を調査?研究し、その対策?準備として人間形成と自己向上を図る。
行動目標●進路選択から決定までの活動プロセスを説明できる。進学?就職活動に必要な情報を収集?分析?活用して、自主的かつ積極的に活動できる。進学および志望する職種や企業で要求される適性、学力、素養などの内容?水準を研究し、しっかり認識できる。