- 虎ノ門大学院ブログ
- 2024年12月13日
【授業レポート】米国特許特論(香島拓也)
重要性を増す米国市場における最新の特許実務を学ぶ
虎ノ門大学院ブログのファンの皆さま、たいへん長らくお待たせしました。YouTube【虎ノ門大学院ちゃんねる】の勢いに押されて、更新が滞っており誠に申し訳ありません。久々にお届けする授業レポートです。毎年3学期に開講している「米国特許特論」をご紹介します。最近はオンライン環境で学べるということもあり、沖縄県や鳥取県など日本各地から受講いただいております。
■ 米国特許の概要と実務を学べる全8コマ |
米国市場の重要性が増している中、知的財産プロフェッショナルは、日本の特許法、特許制度と同様に、あるいはそれ以上のレベルで米国の特許法、特許制度に関して精通していることが欠かせません。
全8コマからなる本科目では、判例法(コモンロー)を基盤とする米国の特許プラクティスを学びます。ここまで1学期から2学期に掛けて学んできた日本の特許制度との違いに着目しながら理解を深めていきます。
また、米国の特許法は頻繁に改正されており、その最新の状況を把握することも重要です。米国特許法の歴史や保護対象の変化、2011年の大改正を含む法改正についても理解を深めていきます。その上で、出願手順や審査手続など、実務で必要となる重要な知識についても取り扱っていきます。
<各コマの学習内容 ※シラバスより抜粋>
1. 米国知的財産制度の概要/米国特許制度?特許訴訟の概要
2. 米国特許制度の概要
3. 米国特許制度の特徴1
4. 米国特許制度の特徴2
5. 米国特許制度の特徴3
6. 2011年米国特許法改正およびその後の法改正の概要
7. 米国重要判例と特許出願実務の解説1
8. 米国重要判例と特許出願実務の解説2
■ 豊富な知識と実務経験に基づくポイントを押さえた授業 |
担当するのは、香島拓也客員教授です。米国大手法律事務所での実務経験やNTTソフトウェアでの開発?知財業務を有し、日本でも有数の規模を誇る酒井国際特許事務所に所属する弁理士として、日々最前線で特許実務に携わっておられます。
第一部?第二部(全140ページ)からなるオリジナルテキスト
毎週木曜日の夜20:25から始まる授業は、要点を整理したオリジナルテキストに基づき進められます。単に知識をそのまま伝えるだけでなく、実務的な話や歴史的背景を織り交ぜながらの内容で、「なぜそうなのか」「実務的にはどうなのか」も含めて知ることができ、丸暗記ではない本質的な理解をすることができるのが特徴です。
社会人大学院で学ぶ法律の授業と聞くと、どうしても取っ付きづらく難しい印象を持ちますが、香島先生の朗らかなキャラクターのおかげで、楽しみがら学ぶことができます。受講生との距離も近く、分からないことがあれば、いつでも質問が出来る雰囲気が感じられます。
米国の特許をゼロから学ぶのは膨大な労力が必要です。しかし、本科目では香島先生のガイドのもと、実務に必要なポイントを8コマで効率的に学ぶことができ、米国特許を本格的に学び始めた方にとって最適な内容となっています。
同時に、一定程度実務を経験した方にとっても学びの多い講義であることは間違いありません。受講生からの質問に対しても、豊富な経験や最新の知識に基づき、的確な回答を提供してくださったことが印象に残りました。本レポートをご覧いただき興味を持たれた方は、「米国特許特論」の受講をぜひご検討ください!